
1999年 03月 09日 18時 00分
消防庁
1 発生日時
平成11年3月8日(月)3時55分頃
2 発生場所
茨城県鹿嶋市鹿島港内の住友金属(株)排水口付近
3 船舶の概要
(1) 船名等 貨物船「明福丸」(愛媛県波方町)
(2) 総トン数 498トン
(3) 積載物 なし
(4) 乗組員 5人
(5) 搭載油
・燃料(A重油) 約40キロリットル(船体の左右に20klの燃料タンクがある)
・潤滑油等 4キロリットル
・ビルジ.スラッジ 5キロリットル 合計 約49キロリットル
4 事故の概要
貨物船「明福丸」は、鹿島港においてとうもろこし1,800トンを積み込む予定で停泊中、
強風によりあおられ走錨し、3月8日午前3時55分頃、鹿島港内の住友金属(株)排水口
付近のテトラポットに乗り上げた。乗組員5人は海上保安庁のヘリコプターにより救出され
た。
5 流出油の状況
3月8日12時00分 A重油が船尾付近に幅及び長さ30mの範囲にあり、また船尾の南方向の沿岸に
沿って幅50m長さ1,560mの範囲に極薄い油膜が拡がっている。船体には亀裂
があり、今後流出量が増大するおそれがある。(北東の風 風速14m 波高1.5m
北東のうねり4m) 3月8日17時00分 座礁船の南側に1,200×300mの薄い油膜がある。左舷の燃料タンク20klから
相当量流出したもよう。右舷の燃料タンクからの流出はない。船体に破損
が進んだ場合、流出量が増大するおそれはある。(東の風 風速6m/s
うねり2~3m 14時現在) 3月9日12時30分 座礁船の周囲に若干の油臭が漂い油膜を認めるが、その他の海域には浮流油は
認められない。波浪により左舷の破口は拡大しているが、船体は安定している。
(北東の風 風速10m/s うねり2m 12時現在)
6 防除活動
3月8日 オイルフェンス展張を実施するとともに、巡視船3隻による走航拡散を実施。天候
の回復を待って船主により船内の油を陸上へ抜き取る予定。夜間は、警戒体制を継続。
3月9日 13時20分船内の燃料油の抜き取り完了。潤滑油、スラッジについては明日以降に抜き取
る予定。夜間の警戒については巡視船により座礁船の監視を継続。
7 県、関係市町の対応
3月8日 茨城県
・ 関係市町、海上保安本部等との連絡調整を行うとともに、県庁内関係9課で連絡
会議を開催し、応急対策体制を強化した。 鹿嶋市、神栖町 ・ 県からの指導に基づき、流出油の漂着に備え情報の収集体制の強化及び支援資機材の
確認を実施するとともに、回収対策を検討した。
3月9日 ・ 茨城県、鹿嶋市、神栖町とも警戒体制、情報収集体制を継続していたが、燃料油の
抜き取りが完了し、大量の油流出のおそれがなくなったため、情報収集体制を継続
することとした。
8 船体の処理
座礁船の処理については、那珂湊海上保安本部、PI保険、船主間で調整中。
9 海防法に基づく要請
3月8日14時 那珂湊海上保安本部長から、茨城県知事、鹿嶋市長、神栖町長に対し、海洋
汚染及び海上災害の防止に関する法律第41条の2の規定に基づき、海洋の汚染を防止するため
に必要な措置を講ずることの要請があった。