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消防消第3号
平成12年1月20日
 各都道府県知事 殿
 
消 防 庁 次 長
 
 
消防力の基準等の改正について
 
 平成12年1月20日消防庁告示第1号をもって、消防力の基準(昭和36年消防庁告示第2号)の全部が改正されました。その改正の趣旨、改正内容及び留意事項は下記のとおりであるので、この旨をご承知のうえ、貴都道府県内市町村の消防力について、新基準をもとに計画的な整備に努めるよう市町村をよろしくご指導下さい。
 なお、上記の改正に伴い、消防水利の基準(昭和39年消防庁告示第7号)及び消防団の装備の基準(昭和63年消防庁告示第3号)について、それぞれ所要の規定の整備を行いましたので、
併せて通知します。
 
1 改正の趣旨
 消防力の基準は、昭和36年に制定され、これまでに5回の一部改正を経て、所要の整備を図り消防力の充実強化に大きな役割を果たしてきたが、近年の都市構造の変化、消防需要の変化、さらには地方分権の動きに対応し、市町村の自主性を尊重した、より実態に即した合理的な基準に見直す必要性が生じている。
 こうした中で、消防審議会に対して消防力の基準の見直しを諮問し、平成11年3月、答申がなされた。答申では、広く国民に受け入れられるであろう水準を想定することとして、消防活動の実態調査によって得られたデータについて統計的な分析等を行うことにより、都市構造、消防活動の実態に即したより合理的な基準とするための具体的な改正案が提示された。今回の改正は、この答申に沿って行ったものである。
 一方、消防水利の基準及び消防団の装備の基準は、消防力の基準が改正されたことに伴い、当該基準との整合性を図るため所要の改正を行ったものである。
 
2 消防力の基準の改正内容及び留意事項
(1) 改正前の基準は、市町村が火災の予防、警戒及び鎮圧並びに救急業務等を行うために必要な最小限度の施設、人員を定めることを目的としていたが、今回の改正により、需要の増加している人命の救助を明文化するとともに、基準の持つ本来の性格から最小限度という表現を改め、市町村が適正な規模の消防力を整備するにあたっての指針となるものとして位置づけたこと。(第1条)
 
(2) 「市街地」の定義において、平均建ぺい率おおむね10%以上の区域は街区の連続性がなくても、近接している場合は市街地に含めるとともに、「密集地」を「準市街地」という用語に改め、人口規模の下限値を千以上に改めたこと。(第2条第1号及び第2号)
 
(3) 署所の設置数は、人口規模によって規定される数値を基準とし、これをもとに地域における、地勢、道路事情、建築物の構造等の諸事情を勘案した数とするとしたこと。
  条文中の例示の他に「諸事情」としては、交通事情、市街地等の形状、市街地等の面積、集落の分布状況等の地域ごとに固有な所与の条件が該当する。今回の改正によって署所の他に、動力消防ポンプ、消防艇についても、市町村が必要な数を決定するにあたっては、国の示す基準をもとに、諸事情を勘案した数とするという規定にしたこと。
  なお、改正前の基準は、風速条件によって消防力の加重を行っていたが、これを諸事情に含めて考慮するとしたこと。(第3条第1項別表第1、第2項別表第2、第3項別表第3、第4項別表第4、第4条第4項別表第5、第13条)
 
(4) 消防ポンプ自動車の配置台数は、消防活動の実態調査から導かれた消防活動モデルをもとに配置数を規定した別表に改め、改正前の配置数より減じたこと。(第3条第3項別表第3及び第4項別表第4)
 
(5) 人口30万を超える市街地における署所の設置数及び消防ポンプ自動車の配置台数の算定にあたっては、改正前の基準では、市街地を分割する場合の人口規模を任意としていたが、これを30万を単位とした部分とその残余の部分に分割して、それぞれ別表に規定する配置数を合算した数を基準とし、諸事情を勘案した数とするとしたこと。なお、残余の部分が人口7万未満となった場合は、別表第5による基準としたこと。(第4条)
 
(6) 準市街地における火災の延焼危険は、市街地とほぼ同様であるという考え方にたちながら、ある程度人口規模に応じた消防力の段階的な算定を行い、別表第6を定めたこと。また、配置された動力消防ポンプの管理については、署所が準市街地に設置された場合であっても、当該署所に動力消防ポンプが配置されるとは限らないことから、地域の実情に応じて署所又は消防団が管理するとしたこと。(第5条)
  なお、「地域の実情」とは、火災等の災害の発生頻度及びその態様、災害が発生した場合の消防活動の困難性、消防団の施設設備の整備状況、現に保有している消防力の状況等が該当する。
  今回の改正によって市街地に該当しない地域における署所の設置、市街地及び準市街地に該当しない地域における動力消防ポンプの配置、化学消防車を消防ポンプ自動車とみなす場合の換算、特殊車等の配置、非常用消防自動車等の配置、広域的な災害等の拡大を防止するための防災上必要な資機材及び施設の備蓄等についても、地域の実情に応じて判断するという規定にしたこと。(第6条、第11条、第16条第1項、第17条第1項、第21条、第24条第3項、第30条第7号)
 
(7) 市街地に該当しない地域にあっても、消防需要に応えるために署所、救急分遣所等は設置されることがあり、こうした地域の実情に応じた市町村の弾力的な判断を基準上明確に位置づけたこと。(第6条第1項)
 
(8) 市街地及び準市街地に該当しない地域における動力消防ポンプの配置数は、改正前の基準では人口規模によって口数により規定していたが、こうした地域にまで一律の基準を規定することは実際的でないことから、地域の実情に応じて市町村が全面的に判断できるとしたこと。(第6条第2項)
 
(9) ホテル、旅館、その他の宿泊施設の数の市街地又は準市街地の人口に対する割合が著しく大きい場合、人口を補正するために用いる算式を最近の資料により改めるとともに、対象となる施設を消防法施行令別表第1に定める(5)項イの用途に明確化して規定したこと。(第7条)
 
(10)市街地に該当しない地域における消防力として、改正前の基準では、消防団常備部についても規定していたが、消防団常備部が社会的変化の中で既に見られなくなったことなどから、これに関する規定を削除したこと。(改正前の基準第2条、第7条、第8条、第14条、第17条、第18条、第22条)
 
(11)中高層建築物は、建築構造や消防用設備等の設置によって一定以上の避難性や消防隊の活動性が確保されていること、救助活動においてある程度の時間的余裕が得られること等の理由から、はしご自動車又は屈折はしご自動車の配置は消防署を単位とし、隣接する消防署及びその出張所に配置された当該車両の出動によって、火災の鎮圧等に支障がない場合は配置を要しないとしたこと。(第8条第1項)
 
(12)消防用自動車等及び特殊車等の管理については、改正前の基準では署所又は消防団が管理すると規定していたが、全国的に消防の常備化が進展したこと、当該車両に積載されている装備は高度化して消防団が管理することは実際的でないこと等の理由から、消防ポンプ自動車を除いて署所が管理することに改めるとともに、特に救助工作車、特殊車等は、消防本部が管理していることもあることから、消防本部又は消防署が管理するとしたこと。(第8条第2項、第9条第3項、第10条第3項、第13条第2項、第15条第3項、第16条第2項)
 
(13)化学消防車の配置台数は、危険物の製造所等の5対象施設(製造所、屋内貯蔵所、屋外タンク貯蔵所、屋外貯蔵所及び一般取扱所)の数を基準として、市町村に存する製造所等の数、規模、種類等を勘案して定めることとし、消防ポンプ自動車に泡を放出することができる装置、具体的にはラインプロポーショナーを備えた場合、化学消防車の台数を減じることができるとしたこと。(第9条)
 
(14)消防ポンプ自動車として運用できる放水装置を備えた化学消防車については、地域の実情に応じて、化学消防車を消防ポンプ自動車とみなしたこと。(第11条)
 
(15)救急自動車の配置台数は、救急隊の配置の実態及び救急需要の急激な増加に対応するため、人口15万以下の市町村にあってはおおむね人口3万ごとに1台、人口15万を超える市町村にあっては5台に、人口15万を超える人口についておおむね人口6万ごとに1台を加えた台数を基準とし、救急自動車の出動頻度、現場到着所要時間等を勘案した数とするとしたこと。(第14条)
 
(16)消防用自動車等の予備車については、稼働中の車両が故障した時に使用するという概念に、大規模な延焼火災や自然災害時等に対応するため、参集した職員及び毎日勤務者が搭乗するための車両としての位置づけを付加し、非常用消防自動車等と呼称して地域の実情により配置するとしたこと。
  救急自動車については、多数の傷病者が発生した場合等における予備のための車両を非常用救急自動車と呼称して配置するとしたこと。(第17条)
 
(17)改正前の基準では、無線電話装置の装備を消防ポンプ自動車のみに規定していたが、こうした装備は、円滑な消防活動を実施する上で災害に出動するすべての消防ポンプ自動車等、特殊車等、非常用消防自動車等及び非常用救急自動車に必要なことから、署所の管理する当該車両には無線電話装置を設置するとしたこと。(第20条)
 
(18)消防ポンプ自動車に搭乗する消防隊の隊員の数について、2台の消防ポンプ自動車の連携した活動(ペア運用)によって、個々の消防隊が活動する場合と同等もしくはそれ以上の効果が得られる場合は、一方の消防隊の隊員の数を4人にできることとし、手引動力ポンプ又は小型動力ポンプを操作する消防隊の隊員の数は4人として、それぞれ改正前の基準を緩和したこと。
  また、常備消防にあっては消防ポンプ自動車、はしご自動車又は屈折はしご自動車、化学消防車、救急自動車及び救助工作車に搭乗する隊員のうち1人は、消防司令補又は消防士長の階級にある消防吏員とし、消防団にあっては消防ポンプ自動車に搭乗する隊員のうち1人は、部長又は班長としたこと。(第22条第1項、第2項、第3項、第5項及び第7項、第23条第2項、第24条第2項)
 
(19)改正前の基準にあった望楼員に関する規定を削除したことから、通信員は常時配置するとしたこと。(第25条)
 
(20)消防本部又は署所において、専ら火災の予防業務に従事する消防吏員を予防要員と呼称し、その算定にあたっては、予防業務について危険物に関する業務とこれに該当しない業務に2分して、それぞれの業務に必要な人員数を合算して得た数を基準に、当該市町村に存する危険物の製造所等の種類、防火対象物の数、石油コンビナート等特別防災区域の有無等を勘案した数とするとしたこと。(第26条)
 
(21)消防本部及び署所に、消防司令長から消防士長までの階級にある消防吏員を配置し、指揮活動を行うと規定したこと。(第27条)
 
(22)消防団に、副団長から班長までの階級にある消防団員を配置し、多様な消防団の活動において指揮活動を行うと規定したこと。(第28条)
 
(23)消防隊が、複数の消防用自動車等を乗り換えて搭乗する場合を規定するとともに、消防本部及び署所における人員の総数は、常備消防の運営に必要な全ての人員を、車両に搭乗する隊員、救助のための要員等6項目に区分して、それぞれに必要な数を合算して得た数を基準として、勤務の体制、業務の執行体制、年次休暇等を勘案した数とするとしたこと。
 なお、車両に搭乗する隊員の数については、消防用自動車等を乗り換えて搭乗する場合は、搭乗する隊員の数が最も大きい車両を運用可能な隊員の数としたこと。(第29条)
 
(24)消防団の業務について、各地における消防団の多様な活動実態や、阪神・淡路大震災以降に再認識された消防団の持つ組織力を踏まえて、消火や火災の予防等に加え、組織力の必要な地震、風水害等の災害の防除等や消防に関連する地域住民に対する啓発等を規定し、消防団における人員の総数及び副団長等の数は、当該業務を円滑に遂行するために必要な数としたこと。(第30条)
 
3 その他
  消防力の基準が改正されたことに伴い、消防水利の基準及び消防団の装備の基準について、 所要の規定の整理を行ったこと。
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