消防危第99号 平成14年7月4日 |
各都道府県消防主管部長 殿
|
消防庁危険物保安室長
|
「平成13年中の危険物に係る事故の概要」について
|
危険物製造所等の定期事故報告に基づき、「平成13年中の危険物に係る事故の概要」を別添のとおり取りまとめましたので、危険物規制事務に御活用ください。
「平成13年中の危険物に係る事故の概要」において、平成13年中に発生した危険物に係る事故件数は、平成12年の事故件数(672件)に比べ1件減少し、671件となっています。また、危険物施設における火災・漏えい事故件数は、火災事故が169件(前年194件)、漏えい事故が334件(同317件)で合計503件(同511件)となっており、前年より8件減少したものの依然高い数値を示してます。
近年、危険物に係る事故件数に増加傾向が見られ、危険物施設等における保安管理の徹底が求められているとともに、様々な重大事故を背景に、国民の「安全」に対する意識が高まっています。また、危険物施設等においては、自主保安体制の確立のために努力がなされているところです。
このような状況を踏まえ、貴職におかれては、危険物施設等において一層の保安管理の徹底が図られるよう御配慮頂くとともに、貴都道府県内の市町村に対しても、積極的な立入検査を実施するなど、危険物施設の事業者に対する保安管理の徹底に係る指導等を実施するよう周知願います。
|
1 概 況
平成13年中(平成13年1月1日〜平成13年12月31日)に発生した危険物施設における火災・漏えい事故件数は、火災事故が169件(前年194件)、漏えい事故が334件(同317件)で合計503件(同511件)となっており、前年より8件減少したものの依然高い数値を示している。また、その他の事故(火災、漏えいを伴わない危険物施設の破損等)は108件(同112件)となっている。
一方、無許可施設、危険物運搬中等の危険物施設以外での事故は60件(同49件)となっており、その内訳は火災事故が24件(同16件)、漏えい事故は33件(同31件)、その他の事故が3件(同2件)となっている。
これらの事故による被害は、火災によるものが死者7人(同6人)、負傷者55人(同60人)、損害額12億3,230万円(同27億4,431万円)、漏えい事故によるものが死者2人(同3人)、負傷者47人(同42人)、損害額2億5,454万円(5億2,982万円)となっている。(第1表、第2表、第1図、第2図参照)




| 2 |
火 災 |
| (1) | 火災の発生及び被害の状況 平成13年中に発生した危険物に係る火災193件の内訳は、危険物施設におけるもの169件、無許可施設におけるもの13件、危険物運搬中のもの11件となっており、それぞれの状況は次のとおりである。 |
| ア | 平成13年中に危険物施設において発生した火災件数は169件(前年194件)であり、被害は、死者1人(同6人)、負傷者47人(同54人)、損害額10億6,992万円(同21億7,098万円)となっている。前年と比べ、火災の発生件数は25件、死者は5人、負傷者は7人、損害額は11億106万円それぞれ減少した。
また、火災1件当たりの平均損害額は633万円であった。(第3表参照)
これを施設区分別にみると、火災の発生件数は、一般取扱所が91件、給油取扱所が44件、製造所が24件の順となっており、1件当たりの損害額では、地下タンク貯蔵所が1,646万円で最も高く、次いで一般取扱所が965万円、製造所が523万円となっている。
危険物施設1万施設当たりの火災発生件数は、危険物施設全体では3.14となっている。これを施設区分別にみると製造所が47.06で最も高く、次いで一般取扱所12.03、給油取扱所5.20の順となっている。(第4表参照)
ここ5年間では製造所、一般取扱所、給油取扱所の3施設が上位を占めている。(第5表、第3図参照) |
| イ | 平成13年中の無許可施設に係る火災は13件(前年9件)発生しており、被害は死者6人(同0人)、負傷者3人(同4人)、損害額は1億3,784万円(同4億9,061万円)となっている。前年と比べ、負傷者は1人、損害額は3億5,277万円それぞれ減少したものの、発生件数は4件、死者は6人増加している。(第6表参照) |
| ウ | 平成13年中の危険物運搬中の火災は11件(前年7件)発生しており、被害は死者0人(同0人)、負傷者5人(同2人)、損害額2,454万円(同8,272万円)となっている。(第7表参照) |
| エ | 仮貯蔵、仮取扱い中の火災は、近年発生していない。 |
| (2) | 出火の原因に関係した物質等 |
| ア | 平成13年中に発生した危険物施設における火災の出火原因に関係した物質
(以下「出火原因物質」という。)についてみると、169件の火災のうち102件(60.4%)が危険物が出火原因物質となっており、このうち95件(93.1%)が第4類の危険物で占められている。これを危険物の品名別にみると、第1石油類が45件で最も多く、次いで第2石油類15件、第3石油類10件の順となっており、近年同様の傾向が続いている。(第8表、第4図参照) |
| イ | 平成13年中に発生した無許可施設及び危険物運搬中における出火原因物質は第9表のとおりとなっている。 |
| (3) | 火災の発生原因及び着火原因 |
| ア | 平成13年中に発生した危険物施設における火災の発生原因の比率を、人的要因、物的要因及びその他の要因に区分してみると、人的要因が60.9%(103件)と最も多く、次いで物的要因が16.0%(27件)、その他の要因(不明、調査中を含む。)が23.1%(39件)となっている。(第10表参照)
また、主な着火原因は、静電気火花が17.8%(30件)で最も多く、次いで裸火17.2%(29件)、過熱着火16.0%(27件)となっている。(第11表参照) |
| イ | 平成13年中に発生した危険物施設以外の場所における発生原因は第12表、着火原因は第13表のとおりとなっている。 |




第3図 主な危険物施設における火災危険性の推移(最近の5年間)








| 3 |
漏えい事故 |
| (1) | 漏えい事故の発生及び被害の状況 平成13年中に発生した危険物に係る漏えい事故367件の内訳は、危険物施設におけるもの334件、無許可施設におけるもの11件、危険物運搬中のもの20件、少量危険物施設におけるもの2件となっており、それぞれの状況は次のとおりである。 |
| ア | 平成13年中に危険物施設において発生した漏えい事故は、334件(前年317件)で、被害は、死者2人(同3人)、負傷者41人(同35人)、損害額2億5,011万円(同5億2,637万円)となっている。前年に比べ、事故件数は17件増加、死者は1人減少、負傷者は6人増加、損害額は2億7,626万円減少した。(第14表参照)
漏えい事故1件当たりの平均損害額は75万円で、これを施設区分別にみると屋外タンク貯蔵所が181万円で最も高く、次いで移動タンク貯蔵所147万円となっている。(第15表参照)
また、危険物施設1万施設当たりの漏えい事故の発生件数についてみると、危険物施設全体では6.21となっている。これを施設区分別にみると、移送取扱所が61.30で最も高く、次に製造所の25.49となている。(第16表、第5図参照) |
| イ | 平成13年中に、無許可施設において11件、危険物運搬中において20件、少量危険物施設において2件の漏えい事故が発生している。(第17表参照) |
| (2) | 漏えいした危険物 |
| ア | 平成13年中に発生した危険物施設における漏えい事故で漏えいした危険物をみると、334件の事故のうち327件(97.9%)が第4類の危険物で、危険物の品名別では、第2石油類132件(40.4%)、第3石油類127件(38.8%)、第1石油類62件(19.0%)の順となっている。(第18表、第6図参照) |
| イ | 平成13年中に発生した危険物施設以外の場所における漏えい事故33件の漏えいした危険物は第19表のとおりとなっている。 |
| (3) | 漏えい事故の発生原因 |
| ア | 危険物施設における漏えい事故の発生原因の比率を、人的要因、物的要因及びその他の要因に区別してみると、人的要因が53.0%(177件)と最も多く、次いで物的要因が32.9%(110件)、その他の要因(不明、調査中を含む。)が14.1%(47件)となっている。
漏えい事故の発生原因を個別にみると、腐食等劣化によるものが21.9%(73件)と最も多く、次いで管理不十分によるものが18.6%(62件)、確認不十分によるものが16.8%(56件)となっている。(第20表参照) |
| イ | 無許可施設、危険物運搬中及び少量危険物施設において発生した危険物漏えい事故33件の発生原因は、第21表のとおりである。 |










4 その他の事故
危険物の火災、漏えいを伴わない危険物施設の破損等の事故は、108件(前年112件)発生している。(第22表参照)

5 主な事故
平成13年中に発生した主な事故は次のとおりである。
平成13年の主な事故事例
|
|