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消防危第33号
平成16年3月18日
各都道府県消防主管部長 殿
消防庁危険物保安室長                   
地下貯蔵タンク等及び移動貯蔵タンクの漏れの点検に係る運用上の指針について
地下貯蔵タンク、二重殻タンクの強化プラスチック製の外殻(以下「FRP外殻」という。)及び地下埋設配管に係る漏れの点検については、危険物の規制に関する規則の一部を改正する省令(平成15年総務省令第143号。以下「改正省令」という。)及び危険物の規制に関する技術上の基準の細目を定める告示の一部を改正する件(平成15年総務省告示第733号)により改正された危険物の規制に関する規則(昭和34年総理府令第55号。以下「規則」という。)及び危険物の規制に関する技術上の基準の細目を定める告示(昭和49年自治省告示第99号。以下「告示」という。)において、関連規定の全面的な見直しが行われたところです(参考資料(PDF)参照)。
このため、漏れの点検について、従来運用をお願いしていた「地下埋設タンク等及び二重殻タンクの外殻、地下埋設配管並びに移動貯蔵タンクの定期点検(漏れの点検)に係る運用上の指針について」(平成12年3月31日付け消防危第39号。以下「39号通知」という。)に代えて、新たに運用上の指針を下記のとおり定めましたので通知します。
貴職におかれては、その運用に遺漏のないよう配慮されるとともに、貴都道府県内の市町村に対してもこの旨周知されるようお願いします。
記
第1 地下貯蔵タンク等に係る運用について
| 1 |
点検対象
漏れの点検は、地下貯蔵タンク、FRP外殻及び地下埋設配管(以下「地下貯蔵タンク等」という。)について実施することとされていること。また、これら地下貯蔵タンク等のうち、漏えいをごく初期段階で検知することができるとともに、漏えい範囲を確実に局限化できるものについては、点検が免除されていること(規則第62条の5の2第1項及び第62条の5の3第1項、告示第71条第3項及び第71条の2第2項)。
| 対象 |
免除部分 |
| 地下貯蔵タンク |
| ○ |
二重殻タンクの内殻 |
| ○ |
危険物の微少な漏れを検知*1しその漏えい拡散を防止するための措置*2が講じられているもの |
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| FRP外殻 |
| ○ |
FRP外殻と地下貯蔵タンクとの間げきに危険物の漏れを検知するための液体が満たされているもの |
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| 地下埋設配管 |
| ○ |
危険物の微少な漏れを検知*1しその漏えい拡散を防止するための措置*2が講じられているもの |
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| *1 |
  直径0.3mm 以下の開口部からの危険物の漏れを検知することができる設備により常時監視していること。(例:タンク・配管内の高感度センサー設置等) |
| *2 |
  タンク室、さや管その他漏れた危険物の流出を防止するための区画が地下貯蔵タンク・地下埋設配管の周囲に設けられていること。 |
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| 2 |
  点検方法
| (1 |
) 点検部位及び適切な点検方法の選定・組合せ
| ア |
  漏れの点検は、危険物に接するすべての部分(地下)について行わなければならないこととされていること(告示第71条第1項及び第2項)。この場合において、点検対象ごとの具体的な実施部位は、おおむね次のとおりであること。
| ○ |
地下貯蔵タンク:地下貯蔵タンクの最高液面より下部 |
| ○ |
FRP外殻 |
| ○ |
地下埋設配管:通常の使用形態により危険物と接する部分(注入管や送油管等のうち地下貯蔵タンク内に存する部分を除く。)
| * |
上記は点検を行わなければならない一般的範囲を示したもの。実際の漏れの点検においては、これ以外の部分(例 通気管等)も併せて加圧・減圧するケースが多い。 |
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| イ |
  漏れの点検の方法により「点検範囲」(当該方法を用いて有効に点検を行うことができる範囲)は異なるものであり、アに掲げる部位が包含されるよう適切な方法の選定・組合せを行う必要があること。
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| (2 |
) 点検実施要領等
| ア |
  漏れの点検の方法として、「ガス加圧法」、「液体加圧法」、「微加圧法」、「微減圧法」及び「その他の方法」が規定されていること(告示第71条第1項及び第2項並びに第71条の2第1項)。これらに係る細目については、別添1(PDF)の点検実施要領を参考とされたいこと。 |
| イ |
  「その他の方法」については、技術革新により新たな点検方法の開発等が予想されることから、具体的な実施方法は限定せず、漏れの点検として必要な精度(=直径0.3mm 以下の開口部又は当該開口部からの危険物の漏れを検知することができる精度)等が規定されていること。 |
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| 3 |
  点検周期
| (1 |
) 点検周期の区分
  漏れの点検の周期は、対象となる設備等の種類に、設置年数や不具合発生時の対策等を加味して規定されていること(規則第62条の5の2第2項及び第62条の5の3第2項、告示第71条第4項及び第71条の2第3項)
| 対象 |
点検周期 |
地下貯蔵タンク
地下埋設配管 |
下記以外 |
1年以内 |
次のいずれかに該当するもの
| ○ |
完成検査(設置・交換)を受けた日から15年を超えないもの |
| ○ |
危険物の漏れを覚知*1しその漏えい拡散を防止するための措置*2が講じられているもの
| … |
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細目→(2)参照
既設の製造所等に係る経過措置→(3)参照 |
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3年以内 |
| FRP外殻 |
3年以内 |
| *1 |
  危険物の漏れを次のいずれかにより1週間に1回以上確認していること。
○ 漏えい検査管(区画内設置)
○ 在庫管理(貯蔵・取扱い数量の1/100以上の精度) |
| *2 |
  タンク室、さや管その他漏れた危険物の流出を防止するための区画が地下貯蔵タンク・地下埋設配管の周囲に設けられていること。ただし、地下埋設配管にあっては、当該配管に電気防食の措置が講じられている場合又は当該配管が設置される条件の下で腐食するおそれのないものである場合にあっては、この限りでない。 |
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| (2 |
) 地下貯蔵タンク及び地下埋設配管に係る点検周期の延長要件
  地下貯蔵タンク及び地下埋設配管に係る点検周期の延長要件として、危険物の漏れを覚知しその漏えい拡散を防止するための措置が掲げられているが、これらに係る細目については次によること。
| ア |
  漏れ覚知
  漏えい検査管及び在庫管理による確認方法については、別添2(PDF)の漏れ覚知に係る実施要領を参考とされたいこと。 |
| イ |
  漏えい拡散防止
  漏えい拡散防止に関し、地下埋設配管に係る区画の免除要件(告示第71条の2第3項第2号ただし書)については、次によること。
| (ア) |
  電気防食は、告示第4条の規定によること。 |
| (イ) |
  通常の設置条件の下で腐食するおそれのない地下埋設配管としては、FRP配管、合成樹脂配管等が該当するものであり、鋼管に防食被覆を施したものについては一般的に該当しないものであること。 |
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| (3 |
) 既設の製造所等に係る経過措置
  既設の製造所等の地下貯蔵タンク及び地下埋設配管については、(2)に掲げる点検周期の延長要件について、改正省令により経過措置が設けられており、具体的には下表に掲げる改正省令附則第3項第1号又は第2号のいずれかの措置が規定されている。
| 根拠規定 |
既設の製造所等に係る延長要件 |
改正省令附則
第3項第1号 |
| ○ |
  漏えい検査管により1週間に1回以上危険物の漏れを確認していること。 |
| ○ |
  地下貯蔵タンク及び地下埋設配管に電気防食の措置が講じられており、又は地下貯蔵タンク及び地下埋設配管が設置される条件の下で腐食するおそれのないものであること。 |
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改正省令附則
第3項第2号 |
| ○ |
  漏えい検査管を用いるとともに、危険物の貯蔵又は取扱い数量の1/100以上の精度で在庫管理を行うことにより、1週間に1回以上危険物の漏れを確認していること。 |
| ○ |
  当該製造所等の関係者は、在庫管理等について計画を定め、市町村長等に届け出ること。   ・ 在庫管理に係る従事者の職務・組織   ・ 在庫管理に係る従事者の教育   ・ 在庫管理の方法   ・ 危険物の漏れが確認された場合に取るべき措置   ・ その他必要な事項 |
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| ア |
  漏えい検査管及び在庫管理による危険物の漏れの確認方法については、(2)アの例によること。この場合において、既設の製造所等に設けられた漏えい検査管については、タンク室等の区画内に設置されているもの以外のものによることができることとされていること。 |
| イ |
  「電気防食の措置」及び「設置される条件の下で腐食するおそれのないもの」については、(2)イ(ア)及び(イ)の例によること。また、地下貯蔵タンクについて、通常の設置条件の下で腐食するおそれのないものとしては、規則第24条第1項第1号ニ又はホによりエポキシ樹脂、タールエポキシ樹脂又は強化プラスチックによる被覆が施されたものが一般的に該当すること。 |
| ウ |
  在庫管理等に係る計画の届出については、次によること。
| (ア) |
  届出に係る様式例として、別添3(PDF)をとりまとめたので参考とされたいこと。この場合において、必要に応じ関係書類を添付するものとして運用されたいこと。 |
| (イ) |
  製造所等においては、当該計画に基づき継続的に取組みを実施する必要があること。この場合において、必要に応じ関連の自主規程を整備する等して実効性を担保することが重要であるとともに、予防規程の適用のある製造所等については、関連規程類に当該計画の内容を反映することが必要であること。 |
| (ウ) |
  消防機関においては、立入検査等の機会を捉え、製造所等における取組状況を適宜把握されたいこと。 |
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第2 移動貯蔵タンクに係る運用について
|   |
  漏れの点検の方法として「ガス加圧法」及び「液体加圧法」が規定されており(告示第71条の3)、その細目については別添4(PDF)の点検実施要領を参考とされたいこと。
  なお、これらの方法と「同等の方法」としては、例えば次のようなものが該当するものであること。
| ○ |
  直接法 |
| ○ |
  国際海事機関が採択した危険物の運送に関する規程(国際海上危険物規程。IMDGコード)に基づき5年ごとに実施される圧力試験 |
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第3 運用上の留意事項について
| 1 |
  点検に係る安全確保
| (1 |
) 点検の実施に当たっては、消防法その他の関係法令で定められた事項を遵守するとともに、事故防止に努めること。 |
| (2 |
) 点検により異常が認められた場合には、異常箇所を特定するとともに、その原因を明らかにし、適切な補修等を行うこと。 |
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| 2 |
  漏れの点検に係る技術情報の提供等
| (1 |
) 地下貯蔵タンク等に係る「その他の方法」として開発された個別の点検方法等については、「火災予防技術情報の提供について」(平成13年6月29日付け消防予第222号・消防危第78号)による情報提供を適宜行うこととしているので参考とされたいこと。 |
| (2 |
) 地下貯蔵タンク等に係る在庫管理の具体的方法、計画(改正省令附則第3項第2号)等については、例えば、給油取扱所に係るガイドラインとして石油連盟により「SS施設安全点検記録帳」がとりまとめられているので、参考とされたいこと。 |
| (3 |
) 規則第62条の5の2から規則第62条の5の4までの点検の実施者は、規則第62条の6において、これらの点検の方法に関する知識及び技能を有する者に限ることとされているが、例えば、財団法人全国危険物安全協会により行われている地下タンク等定期点検実施制度及び移動貯蔵タンク定期点検実施制度の技術講習修了者が該当するものであること。 |
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| 3 |
  関係通知の改廃
| (1 |
) 39号通知は、平成16年4月1日をもって廃止すること。 |
| (2 |
) 本通知をもって、「製造所等の定期点検に関する指導指針について」(平成3年5月28日付け消防危第48号)の別記2注1、別記4-1注2、別記4-2注2、別記5注1、別記6「移動タンク貯蔵所の定期点検実施要領」2(1)、別記8-1注1、別記8-2注1、別記8-3注1、別記8-4注1、別記10-5注1及び別記10-6注1中、「『地下埋設タンク等及び二重殻タンクの外殻、地下埋設配管並びに移動貯蔵タンクの定期点検(漏れの点検)に係る運用上の指針について』(平成12年3月31日付け消防危第39号)」を「『地下貯蔵タンク等及び移動貯蔵タンクの漏れの点検に係る運用上の指針について』(平成16年3月18日付け消防危第33号)」に改めること。 |
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