緊急報告 

緊急報告 救急救命士の処置範囲の拡大について

1 救急救命士制度

 救急救命士制度は、我が国におけるプレホスピタル・ケア(救急現場及び搬送途上における応急処置)の充実を図るため、平成3年に創設され、心肺停止傷病者の救命効果の向上と救急業務の高度化に大きな成果をもたらした。
 救急救命士は、救急救命士法に基づき、心肺停止傷病者に対して医師の具体的な指示のもとに、特定行為と呼ばれる以下の3つの救急救命処置を実施することができる。

(1)半自動式除細動器による除細動(いわゆる電気ショック)
(2)乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保のための輸液
(3)食道閉鎖式エアウェイ及びラリンゲアルマスクを用いた気道の確保

 救急救命士制度発足から10年余が経過し、平成14年4月1日現在、救急救命士の資格を有する消防職員は1万2,068人に達し、1万823人の救急救命士が運用されている。また、全国の救急隊4,596隊のうち救急救命士運用隊は約62.8%を占める2,884隊となり、国民の間にもかなり定着してきている。
 救急救命士の導入効果について、心肺停止の目撃された症例のうち、救急救命士により処置された傷病者と救急救命士の資格を有しない救急隊員により処置された傷病者との1か月生存率の比較に基づき、すべての該当症例が救急救命士により処置されたと仮定して試算すると、平成13年において、救急救命士制度の導入により、1,097人が救命されたと推計される(第1表)。
 


 

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