特集 新たな火災予防対策の推進
〜新宿区歌舞伎町ビル火災の教訓を踏まえて〜 

第1節 新宿区歌舞伎町ビル火災の教訓

1 新宿区歌舞伎町ビル火災の概要

 この火災は、平成13年9月1日未明、東京都新宿区歌舞伎町の小規模雑居ビル「明星56ビル」で発生し、44人の死者と3人の負傷者を出すという、小規模の防火対象物としては過去に例をみない大惨事となったものである。
 火災は、3階エレベーターホール付近から出火して3階の遊技場内に延焼し、さらに屋内階段を経由して、4階の飲食店内に延焼拡大した。これにより、3階の客15人と従業員2人、4階の客11人と従業員16人が避難できずに死亡したほか、3階の従業員3人が窓から転落・避難し負傷したものである。
 火災が発生した階段は、狭い上、ロッカー等の物品やビールケース等の可燃物が大量に置かれており、またこれにより防火戸が閉鎖しなかったため、室内に容易に延焼し、このことが、在館者の逃げ遅れにもつながったものと考えられる。

覚知日時 平成13年9月1日 午前1時01分(119番通報による)
出火場所 東京都新宿区歌舞伎町1丁目18-4
出火建物 明星56(みょうじょうごーろく)ビル 複合用途(16項イ)
耐火造一部その他構造 地下2階地上5階
建築面積83m2 延床面積516m2
被害状況 半焼
焼損床面積160m2(3階遊技場(ゲーム麻雀店)80m2、4階(キャバクラ)80m2、第1図)
焼損表面積9m2(2階階段及び5階(屋上)階段の内壁6m2、天井3m2
死者44人、負傷者3人
火災原因 放火の疑い
 


新宿区歌舞伎町ビル火災の内部状況(東京消防庁提供)


 

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