第1章 災害の現況と課題 

(2)土砂災害

 土砂災害は、平成16年においては8月の台風第15号による愛媛県新居浜市ほかの土石流災害や9月の台風第21号による三重県宮川村や愛媛県西条市ほかでの土石流災害などが生じ、多くの死者が発生した。また、これまでも平成8年12月の蒲原沢土石流災害、平成9年7月の鹿児島県出水市の土石流災害、平成15年7月の豪雨による熊本県水俣市ほかの土石流災害などが発生しており近年、がけ崩れ、地すべり、土石流といった土砂災害により、多くの人的被害が生じている。土砂災害対策に関しては、昭和63年に中央防災会議で決定された「土砂災害対策推進要綱」に基づき推進してきており、土砂災害危険箇所の周知徹底等、特に重点的に推進すべき事項について、関係省庁による申合せがなされている。また中央防災会議においては、特に、効果的な事前周知、気象情報等の収集伝達体制の強化という情報提供の観点から、豪雨災害対策のあり方について検討が行われ、気象情報の収集体制の強化等、重点的に進めるべき豪雨災害対策について提言がなされた。さらに、土砂災害から国民の生命及び身体を保護するため、土砂災害が発生するおそれがある区域を明らかにし、当該区域における警戒避難体制の整備を図るとともに、著しい土砂災害が発生するおそれのある土地の区域において一定の開発行為を制限すること等を内容とする「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」が平成13年4月に施行された。この法律に基づき「土砂災害防止対策基本指針」が定められたことから、地方公共団体に対し、法及び指針の趣旨を踏まえ、地域防災計画の見直しを行うよう要請している。
 また、土砂災害が見込まれるときに、市町村長が住民に対して行う避難指示等の防災対応を適時適切に判断できるよう支援することを目的とした土砂災害警戒情報の提供を、本格実施していく予定である。

 第5節 風水害対策

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