第1章 災害の現況と課題 

(2)その他の原子力事故等

 その他の原子力施設における最近の主な事故は次のとおりである。
ア) 平成7年12月8日に使用前検査中の核燃料サイクル開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」において、冷却材であるナトリウムが漏えいし火災となった事故。
イ) 平成9年3月11日に核燃料サイクル開発機構の東海再処理施設アスファルト固化処理施設で発生した火災爆発事故。
ウ) 平成11年9月30日に茨城県東海村の株式会社ジェー・シー・オー(以下「JCO」という。)のウラン加工施設において、臨界に達する事故が発生し、従業員3名が重篤の放射線被ばくを受けた(うち2名死亡)ほか、これらの者を救急搬送した救急隊員3名、防災業務関係者、臨界状態停止のための作業に従事した従業員を含む多数の者が被ばくした事故。
エ) 平成12年8月17日に北海道電力株式会社泊発電所において、点検工事中の放射性廃棄物処理建屋サンプタンク内の清掃作業中に、当該タンク内で体調不良となった作業員1名を救出するためタンク内に入った別の2名の作業員のうち1名が、救出に使用した縄ばしごの約1メートルの高さから落下転倒し、死亡した救急事案(病院において、全身の放射線測定を改めて行った結果、臀部及び背部に汚染があり、臀部には当初事業所から説明があったレベルより高い汚染が判明)。
オ) 平成13年11月7日に中部電力株式会社浜岡原子力発電所の定格熱出力運転中の1号機において、非常用炉心冷却系の一つである高圧注入系の定期手動起動試験を実施したところ、同系統のタービン蒸気配管から分岐する余熱除去系配管が破断し、放射性物質を含む蒸気が原子炉建屋内に漏えいした事故。
カ) 平成14年2月9日に東北電力株式会社女川原子力発電所の定期点検中の2号機の原子炉建屋地下1階の制御棒駆動機構補修室において、作業員が弁点検用資機材の後片づけの一環として浸透探傷用スプレー缶等の廃棄処理作業を実施中に出火し、ビニールシート等を焼損するとともに、作業員2名が火傷を負った火災。
 なお、放射性物質による影響はなかったが、平成14年3月12日、放射性同位元素(コバルト60)を用いた密封タンクのレベル計(発災した建物に9個)が設置されていた旭化成株式会社延岡支社レオナ工場において、5階建工場、延べ5万4,000m2のうち、約1万5,000m2を焼損する火災があった。また、火災の影響により有毒ガスの発生のおそれがあったため、周辺住民3,698世帯、9,407名に避難勧告が出された。

 第8節 特殊災害対策等

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