第2章 消防防災の組織と活動 

2 航空消防防災体制の課題

(1)航空消防防災体制の整備

 大規模災害及び複雑多様化する各種災害並びに救急業務の高度化に対応し、国民の信頼と期待に応えるために、消防防災ヘリコプターによる航空消防防災体制の一層の充実を図る必要がある。
 消防庁においては、従来から消防防災ヘリコプターの全国的配備を推進してきたが、45都道府県で配備(平成16年度配備予定県を含む。)されている。また、大規模災害時等の広域的な運用に資するため、防災情報システム等を構築し、消防防災ヘリコプターの稼動・整備状況、離着陸場情報等を随時把握し、緊急時においても全国規模で対応できるよう、体制の整備を図っている。
 都道府県保有の消防防災ヘリコプターは、従来、市町村の消防吏員が都道府県保有のヘリコプターを使用して消防事務を行うという法的構成がとられていたところであるが、平成15年6月の消防組織法等の改正により、都道府県は区域内の市町村長からの要請に応じ、航空機を用いて市町村消防を支援することができること、その支援を行うため都道府県に航空消防隊を設けるものとすること等、都道府県が行う支援事務の根拠が法律上明確となった。
 平成16年度に多発した自然災害では、消防防災ヘリコプターが活躍した。7月の新潟・福島及び福井豪雨、相次いで発生した大型台風、10月の新潟県中越地震等の際には、多くの消防防災ヘリコプターが出動し、新潟・福島及び福井豪雨では340人以上、新潟県中越地震では380人以上を救助・救出あるいは救急搬送したほか、被災地の映像を官邸及び消防庁の消防防災・危機管理センターに配信するなど、大きな役割を果たした。
 このように消防防災ヘリコプターの出動需要は高まっており、広域的な連携の下、一層の活用を推進していく必要がある。

 第6節 航空消防防災体制

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