第7章 今後の消防防災行政の方向 

2 住民等との協働による安心安全な地域づくり

(1)地域における消防防災力の強化

ア 安心安全アクションプランの充実・強化
 大規模災害等の危険性の高まりや犯罪の増加などから、地域における安心・安全の確保に向けた地道なコミュニティ活動が重要視されている。そうした中、平成16年5月の経済財政諮問会議において総務大臣より、自主防災組織やコミュニティ等の住民活動を活かし、地域の安心・安全を確保するため、防災・防犯等に幅広く対応する地域拠点・ネットワークの創出に取り組む「地域安心安全アクションプラン」を提言した。
 これを受け消防庁として、自主防災組織や各種コミュニティが消防や警察などの関係機関と連携し、安心安全パトロールや初期消火、応急手当等を総合的に実施する安心安全アクションプランモデル事業を推進することとする。

イ 常備消防力の強化
 安心安全な地域づくりを実現する上で、市町村消防の果たす役割は一段と大きなものとなっている。市町村消防の体制、つまり、地域の常備消防力については、消防防災施設、無線、資機材等の整備を促進するとともに、小規模消防本部の広域再編を引き続き進める。また、指揮隊について、新たに「消防力の基準」に位置付けるとともに、その体制や装備の充実強化を図る。
 さらに、惨事ストレス対策や消防職員の勤務環境の整備など、職員が安全かつ能率的に業務を遂行できる体制・環境づくりを進めるとともに、消防職員委員会制度の円滑な運用を図る。また、平成14・15年度に相次いだ消防職団員の殉職事故を受けて行われた所要の検討を踏まえ、事故事例の情報収集システム及び新しい態様で使用される物品の火災等における情報の一元化システムを構築、運用することとする。
 加えて、消防防災ヘリコプターについて、緊急消防援助隊における必要機数の確保を図るとともに、一層の活用促進を図る。

ウ 消防団の充実強化
 消防団員を当面100万人(女性10万人)確保することを目指し、引き続き消防団員の活動環境の整備や、住民の消防団活動への理解を深める施策を推進する。
 また、着実に増加している女性消防団員に焦点を置き、女性団員の活動環境の整備を進めるため、消防関係者や学識経験者等による調査検討会を開催し、婦人防火クラブとの連携や女性団員の活動の場の拡大等の方策について検討を行う。

エ 自主防災組織等の充実強化
 自主防災組織の組織化と活動の活性化を推進するため、消防団、日本赤十字社、NPO等の準公共的な機関との連携方策について検証するモデル事業を実施するとともに、特にコミュニティ活動が希薄とされる都市部において企業、PTA等との連携やマンション等における活動のあり方に関する検討を進める。
 加えて、国民保護法の観点から、避難住民の誘導等における自主防災組織活動の役割を啓発する。
 また、平常時や災害時における災害ボランティアに対し、連携マニュアルの作成を通じて相互の協力体制の構築と活動の充実を図る。

オ 災害時における情報伝達・避難誘導体制の整備・促進
 平成16年7月の新潟・福島豪雨災害及び福井豪雨災害を踏まえ、災害時における高齢者や障害者など災害時要援護者の避難について、消防団や自主防災組織など地域の人的防災資源を効果的に活用したシステムづくりや福祉部局と連携したモデル的な取組みパターンの検討など、地方公共団体における実効性のある取組みを推進する。

 2 住民等との協働による安心安全な地域づくり

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