タンク火災に用いる泡消火薬剤の研究
独立行政法人消防研究所は、平成15年9月の十勝沖地震時に発生した出光興産(株)北海道製油所の全面タンク火災を契機として、石油タンク火災の消火に用いる泡消火薬剤の性能を明らかにするための研究(「石油タンク火災の安全確保に関する研究」)を平成16年4月より開始しました。
本研究では、実験室規模の消火実験により各種泡消火薬剤毎のタンク火災消火能力の特性を明らかにするとともに、実大規模の放射実験等による泡の安定性・展開性能等について明らかにすることを目指しています。
平成16年5月、四日市市消防本部と共同で、同本部所有のノンアスピレート型ノズル(5,700Lpm)を用いて、水、水成膜泡(AFFF)、粘性付与水成膜泡(AR-AFFF)及び合成界面活性剤泡(SD)の泡放射実験を実施し、分散分布密度、発泡倍率、25%還元時間(泡の寿命)、放射軌跡等の泡性状や放射状況を放射角度を変えて測定・分析したほか、平成17年2月には、志布志国家石油備蓄基地において消防庁他主催(実施主体:危険物保安技術協会及び(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構)で実施された20,000Lpm級のアスピレート型、ノンアスピレート型の大容量泡放射砲を使用した実タンク(高さ24m、直径80m)への放射実験を含む泡放射実験を水、フッ素蛋白泡(FP)、粘性付与水成膜泡(AR-AFFF)について実施し、泡の性状や放射状況、タンク内での泡分布の測定を行いました。
実大規模のタンクを用いた消火実験は、国内では環境問題等のために実施が困難であるため、海外で実施される実験に参画することとし、平成17年5月にハンガリーで実施された国際消火実験(タンク直径42m、高さ16m、燃料:軽油)等に参加をしています。