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第1章 災害の現況と課題
(2) 危険物規制の最近の状況

ア 科学技術の進展等を踏まえた危険物規制の見直しの検討

倉庫等の火災に対し、膨脹比80〜1,000程度の高発泡の泡を大量に放出し埋め尽くすことで効果的に消火することが可能な高発泡泡消火設備が開発されており、ラック式危険物倉庫等に導入することが期待されていることから、平成25年7月から「危険物施設に設置する高発泡泡消火設備の技術基準のあり方に関する検討会」を開催し、平成26年3月に実証実験等によるその消火性能の検証結果を報告書に取りまとめた。

また、危険物施設における太陽光発電設備の設置要望が増えていることから、平成26年6月に「危険物施設の多様な使用形態に対応した技術基準のあり方検討会」を設置し、危険物施設に太陽光発電設備を設置するという新たな使用形態に伴って想定される火災危険性を抽出し、その安全対策を考慮した技術基準のあり方についての検討を行っている。

イ 事故を踏まえた対応

平成25年8月15日に発生した京都府福知山市花火大会火災では、ガソリン携行缶が炎天下に長時間置かれていたことに加え、発電機の排熱を浴び続けていたことが原因とされていることから、消防機関と協力してガソリン携行缶の取扱いに係る指導の充実を図るとともに、関係団体と協力してガソリン携行缶の目立つ場所への注意表示シールの貼付に取り組んでいる(平成25年11月21日消防危第201号通知参照)。

ガソリン携行缶の取扱いに関する注意表示シール

ウ 東日本大震災を踏まえた危険物施設の安全対策

消防庁では、東日本大震災での被害状況を踏まえ危険物施設の安全対策について、必要な対応を行っている。

平成25年3月には「東日本大震災を踏まえた仮貯蔵・仮取扱い等の安全確保のあり方に係る検討報告書」を取りまとめ、これを受けて同年10月に「震災時等における危険物の仮貯蔵・仮取扱い等の安全対策及び手続きに係るガイドライン」を全国の消防機関等に周知した。

平成26年3月には、危険物施設の事業者が震災等対策(震災発生時の事業者等の対応、発生後の被害の確認・応急措置、臨時的な対応、復旧対応等)を適切に実施することができるよう、過去の被災事例や奏功事例から得られた教訓、震災後に普及した技術や得られた知見を踏まえた危険物施設の震災等対策のポイントや留意点等をまとめた「危険物施設の震災等対策ガイドライン」を作成し、全国の消防機関及び関係業界団体に周知した。

第1章 災害の現況と課題
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