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第1章 災害の現況と課題
(3) 8月15日から8月26日にかけての大雨等による被害等の状況

8月15日から17日にかけて、本州付近に前線が停滞し、前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、東日本と西日本では広い範囲で大気の状態が非常に不安定になった。このため、局地的に雷を伴って非常に激しい雨が降り、8月16日と17日の2日間に降った雨の量が、京都府福知山市や岐阜県高山市等で観測史上1位を更新する等、近畿、北陸、東海地方を中心に大雨となった。

その後も、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、中国地方や九州北部地方を中心に大気の状態が非常に不安定となった。8月20日には、広島県で1時間に約120mmの猛烈な雨が降り、広島市では大規模な土砂災害が発生した。

また、8月23日から24日にかけては、北海道利尻富士町及び礼文町で50年に一度の記録的な大雨となった。

ア 8月15日から8月26日にかけての大雨等における被害等の状況(イ 8月19日からの大雨等による広島県における被害等の状況を除く)

8月16日から17日にかけては、京都府福知山市や岐阜県高山市等で48時間降水量が観測史上1位を更新する等、近畿、北陸、東海地方を中心に記録的な大雨となり、石川県羽咋市及び兵庫県丹波市では、土砂災害が発生した。また、北海道礼文町では、8月23日から24日にかけて記録的大雨が降り、土砂災害が発生した。

8月15日から8月26日にかけての大雨等による人的被害は、死者8人(北海道2人、石川県1人、京都府2人、兵庫県2人、福岡県1人)、負傷者7人となっているほか、土砂災害による住家や道路の被害、浸水被害が多数発生した。

消防庁では、8月17日午後1時00分に応急対策室長を長とする「消防庁災害対策室(第1次応急体制)」を設置し情報収集体制の強化を図った。

イ 8月19日からの広島県における大雨等による被害等の状況

日本付近に前線が停滞し、暖かく非常に湿った空気が流れ込み、8月19日夜から20日明け方にかけて、広島市を中心に猛烈な雨となり、安佐北区三入では1時間降水量101.0mm、3時間降水量217.5mmを観測するなど観測史上最大の値を記録した。この影響により、広島市安佐北区及び安佐南区では8月20日未明に166箇所で土砂災害が発生し、多くの死者が出るなど甚大な被害となった。

8月20日午後0時30分、広島県知事から消防庁長官に対して緊急消防援助隊の派遣要請が行われ、消防庁では直ちに消防庁長官から、岡山県、鳥取県、高知県、大阪府に対して緊急消防援助隊の出動を要請した。その後、8月21日午後7時30分には、救助体制を強化するため、新たに消防庁長官から島根県、山口県、愛媛県に対して緊急消防援助隊の出動を要請し、8月20日から9月5日までの17日間で延べ694隊2,634人が救助活動等を行った。

広島市における土砂災害による人的被害は、死者74人(広島市安佐南区68人、安佐北区6人)、負傷者44人となっているほか、土砂災害による住家や道路等の被害が多数発生した。

なお、安佐北区では、消防職員1人が住宅崩壊現場で住民の救助活動中、再崩落した土砂に巻き込まれ死亡している。

消防庁では、8月20日午前4時30分に応急対策室長を長とする「消防庁災害対策室(第1次応急体制)」を設置し情報収集体制の強化を図るとともに、甚大な被害状況から、午前8時30分には国民保護・防災部長を長とする「消防庁災害対策本部(第2次応急体制)」に改組した。さらに、8月22日午前9時00分には、災害対策基本法第24条第1項に基づき、政府に「平成26年(2014年)8月豪雨非常災害対策本部」が設置されたことを受け、消防庁の体制を消防庁長官を長とする「消防庁災害対策本部(第3次応急体制)」に改組した。

第1章 災害の現況と課題
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