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第1章 災害の現況と課題
(2) 地方公共団体における火山災害対策

ア 近隣地方公共団体や関係機関との連絡・協力体制の整備

火山の周辺にある地方公共団体では、整合性の取れた避難対策及び登山規制の実施等のため、広域的な連絡・協力体制が整備される必要がある。平成26年3月現在、33火山で火山防災協議会が設置され、情報共有、避難の対応等についての検討・調整等の連携体制が整備されている。

また、火山災害時に応急対策を迅速かつ的確に実施するため、火山周辺の地方公共団体においては、火山防災協議会等の場を通して、火山観測を行っている気象台、砂防部局、火山専門家のほか、警察、消防機関、自衛隊、海上保安庁等との連携が図られている。

イ 火山防災マップの作成、提供

火山が噴火した際にどの地域にどのような危険が及ぶのかを示した火山ハザードマップを火山防災協議会等において作成することは、協議会における避難計画の検討に資するものである。また、火山ハザードマップをもとに、噴火警報等の解説や避難計画の内容、住民への情報伝達の方法等を記載した火山防災マップを作成し、地域住民に配布することを通じて、防災情報を積極的に提供することが、平常時から住民に対して、防災意識の高揚を図ることにつながる。平成26年3月現在、全国の37火山において火山ハザードマップが作成されている。

消防庁では、有珠山の噴火や三宅島の火山活動を踏まえ、火山周辺の地方公共団体に対してハザードマップの作成を要請するとともに、平常時から住民に対して防災情報を積極的に提供し、防災意識の高揚を図る必要性を示している。

ウ 火山防災に関する計画の整備

火山の周辺にある地方公共団体では、火山の特性、地理的条件及び社会的条件を勘案して、噴火警戒レベルに応じた防災対応等、火山防災に関する計画を地域防災計画の中に整備することが重要である。平成26年4月1日現在、都道府県で19団体、市町村で178団体が地域防災計画の中で火山災害対策計画を別冊又は独立した編、章として整備しており、最新資料の活用による計画の見直しも適宜行われている。

エ 実践的な防災訓練の実施

火山の周辺にある地方公共団体では、消防機関をはじめとする防災関係機関との密接な連携の下、定期的に実践的な防災訓練が行われ、平成25年度は火山災害を想定した防災訓練が都道府県5団体で延べ7回、市町村では延べ31回実施されている。なお、その際には、関係地方公共団体による合同訓練も実施されている。

オ 住民や観光客への情報伝達体制の整備

噴火警報や、避難勧告、避難指示等の災害情報を確実かつ迅速に住民に伝達するためには、防災行政無線(同報系)の整備が非常に有効である。火山地域の市町村における防災行政無線(同報系)の整備率は、78.3%(平成26年3月31日現在)である。

また、観光客、登山者の立入りが多い火山にあっては、火山活動の状況に応じて発表される噴火警報に基づいて、登山規制、立入規制等の措置が取られ、観光客等への周知が図られている。

第1章 災害の現況と課題
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