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第2章 消防防災の組織と活動
(4) 心肺機能停止傷病者の救命率等

消防庁では、平成17年1月から、救急搬送された心肺機能停止傷病者の救命率等の状況について、国際的に統一された「ウツタイン様式」に基づき調査を実施している。

平成25年中の救急搬送された心肺機能停止症例は12万3,987件であり、うち心原性(心臓に原因があるもの)は7万5,397件(A)であった。

(A)のうち、心肺機能停止の時点を一般市民により目撃された件数は2万5,469件(B)であり、その1ヵ月後生存率は11.9%、社会復帰率は7.9%となっている(第2-5-12図)。

心原性かつ一般市民による目撃のあった症例の1ヵ月後生存率及び社会復帰率

(B)のうち、一般市民による応急手当が行われた件数は51.1%にあたる1万3,015件(C)であり、その1ヵ月後生存率は14.8%で、応急手当が行われなかった場合の8.9%と比べて1.7倍高く、また、社会復帰率についても応急手当が行われた場合には10.7%であり、応急手当が行われなかった場合の5.0%と比べて2.1倍高くなっている(第2-5-9表)。

一般市民による応急手当の実施の有無

(C)のうち、一般市民によりAEDを使用した除細動が実施された件数は907件であり、1ヵ月後生存率は50.2%、1ヵ月後社会復帰率は43.1%となっている(第2-5-13図)。

一般市民により除細動が実施された件数の推移

一般市民による応急処置が行われた場合の1ヵ月後生存率及び1ヵ月後社会復帰率は、ともに年々増加傾向にあるが、一般市民による応急手当の実施は救命率及び社会復帰率の向上において重要であり、今後、一層の推進を図る必要がある。

消防庁では、「自動体外式除細動器(AED)の更なる有効活用に向けた取組の推進について(通知)」(平成26年7月7日付け消防庁救急企画室長通知)を発出し、各消防本部における、AEDの設置場所に関する情報の収集及び住民に対する情報提供の推進、AEDを設置している施設の従業員や周辺住民等に対する応急手当の普及促進、AEDの設置場所に関する情報の通信指令システムへの登録及び口頭指導における当該情報の活用の推進の3点について、更なる取組を促しているところである。

第2章 消防防災の組織と活動
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