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第4章 自主的な防火防災活動と災害に強い地域づくり
(2) 自主防災組織等

ア 地域の自主防災活動

自主防災組織は地域住民の連帯意識に基づき自主防災活動を行う組織で、平常時においては、防災訓練の実施、防災知識の普及啓発、防災巡視、資機材等の共同購入等を行っており、災害時においては、初期消火、避難誘導、救出・救護、情報の収集・伝達、給食・給水、災害危険箇所等の巡視等を行うこととしている。

平成26年4月1日現在では、全国1,742市区町村のうち1,657市区町村で15万6,840の自主防災組織が設置されており、組織による活動カバー率は80.0%となっている(第4-2図、附属資料33)。これらの自主防災組織を育成するために、平成25年度は954市区町村において、資機材購入及び運営費等に対する補助が行われており、また、294市区町村において、資機材等の現物支給が行われている。これらに要した経費は平成25年度で合計45億7,293万円となっている。

自主防災組織の推移

消防庁では、自主防災組織活動を進めるための指針である「自主防災組織の手引」を平成23年3月に改訂したほか、平成25年3月には「東日本大震災における自主防災組織の活動事例集」を作成し、地方公共団体等へ配布している。引き続き、住民が参加しやすい工夫を凝らすことなどにより、地域の防災力を一層向上させていくことが必要である。

自主防災組織の活性化のためには、各自主防災組織間の協調・交流や行政・企業・教育その他の分野との連携が重要であり、自主防災組織が相互の活動内容を知り、連絡を取り合うための都道府県単位・市町村単位及び地区単位の連絡協議会の設置が非常に有効であることから、消防庁として設置の促進を支援している。

なお、防災訓練においては住民の事故が起こらないか、細心の注意が払われているが、万一にも住民の事故が起きてしまった場合には、防火防災訓練災害補償等共済制度が活用されることとなっている。

また、消防庁では、各地域で行われている、先進的な自主防災組織の事例等を活動事例集等にまとめ地方公共団体等に紹介している。

イ 女性(婦人)防火クラブ

家庭での火災予防の知識の修得、地域全体の防火意識の高揚等を目的として組織されている女性(婦人)防火クラブは、平成26年4月1日現在、9,106団体、約138万人が活動している。災害時には、お互いに協力して活動できる体制を整え、安心安全な地域社会をつくるため、各家庭の防火診断、初期消火訓練、防火防災意識の啓発等、地域の実情や特性に応じた防火活動を行っている。

また、女性(婦人)防火クラブの団体相互の交流、活動内容の情報交換、研修等を実施し、活動内容の充実強化につなげるため、平成26年10月現在43道府県において都道府県単位での連絡協議会が設置されている。

東日本大震災においても、避難所における炊き出し支援や、被災地への義援金・支援物資の提供等の支援活動が行われた。

住宅用火災警報器の設置促進のため、高齢者宅を訪問 うるま市女性防火クラブ(沖縄県うるま市消防本部提供

ウ 少年消防クラブ

少年消防クラブは、少年少女が災害、防火・防災について学ぶ組織であり、平成26年5月1日現在のクラブ数は、4,558団体、約42万人となっている。その活動は、将来の地域防災の担い手を育成する基盤的な活動として期待されており、少年消防クラブの発足当初は、火災予防の普及徹底を目的とした学習、研究発表、ポスター作成、校内点検、火災予防運動などの活動が主であったが、最近では消火訓練、避難訓練、救急訓練などの実践的な活動に向けた取組のほか、防災タウンウォッチングや防災マップづくりなど身近な防災の視点を取り入れた活動も多く行われている。

消防庁では、地方公共団体等とともに全国少年消防クラブ運営指導協議会(会長:消防庁長官)を設けて、優良なクラブや指導者に対する表彰を実施しており、平成25年度は、特に優良なクラブ19団体、優良なクラブ31団体、及び優良な指導者9人を表彰した。

少年消防クラブは、長い間15歳までの少年少女を中心として編成されていたが、青少年の防災教育を推進する観点から、消防庁では平成20年11月に、クラブの対象を高校生など18歳までに引き上げることなどについての検討を都道府県等に依頼した。これを受けて、高校で少年消防クラブが組織されるなど、高校生が新たに少年消防クラブ活動に参加する例が出てきている。

少年消防クラブの対象年齢引上げに関連して、平成21年度には、年齢を引き上げたクラブの活動内容や、少年消防クラブの活性化のための方策についての検討を行い、「少年消防クラブの充実方策に関する検討会」報告書を取りまとめた。この中では、少年消防クラブのモデル的な活動内容を示すことの有効性、指導者育成やクラブ相互の情報交流、積極的な広報の重要性などが指摘されている。この報告を受けて、消防庁などが参画する少年消防クラブ活性化推進会議では、実践的な活動を取り入れるなど積極的な取組をしようとするクラブを全国から募集し、88のクラブを「モデル少年消防クラブ」として選定しているところであり、モデル少年消防クラブの具体的な活動事例を広く紹介することなどを通して、少年消防クラブ活動の一層の発展を図っている。

また、消防庁では、将来の地域防災の担い手育成を図るため、消防の実践的な活動を取り入れた訓練等を通じて他地域の少年消防クラブ員と親交を深めるとともに、消防団等から被災経験、災害教訓、災害への備えなどについて学ぶ「少年消防クラブ交流会」を平成24年度から開催している。

少年消防クラブ交流会の様子

エ 幼年消防クラブ

児童・園児を中心とした幼年消防クラブは、幼年期において、正しい火の取扱いについてのしつけを行い、消防の仕事を理解してもらうことにより、火遊び等による火災発生の減少を図るためのものであり、近い将来、少年・少女を中心とした防災活動に参加できる素地をつくるため、9歳以下の児童(主に幼稚園、保育園の園児など)を対象として編成され、消防機関等の指導の下に組織の育成が進められている。

なお、平成26年5月1日現在の組織数は、1万3,693団体、約116万人となっている。

幼年消防クラブの活動の様子(宮城県登米市提供)
第4章 自主的な防火防災活動と災害に強い地域づくり
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