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はじめに

昨年は、気象庁による震度観測開始以降、初めて震度7を観測した平成7年(1995年)の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)から20年に当たる節目の年でした。そして、本年4月14日には、平成16年の新潟県中越地震、平成23年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に続き、4例目の震度7の地震が熊本県で発生しました。さらに、この熊本地震では、4月14日の地震に続き、16日には5例目の震度7の地震が再び起こり、国内での観測史上初めて連続での発生となりました。

地震発生に伴い、熊本県を中心とした広い範囲で建物倒壊や地滑り等による甚大な人的・物的被害がもたらされました。その後も、北海道の内浦湾や鳥取県中部を震源とする震度6弱の地震などが発生しております。

また、北日本を中心として、台風第6号、第7号、第11号、第9号、第10号が相次いで接近又は上陸し、大雨による河川の氾濫など、自然災害の脅威が日本列島を襲いました。

今後、発生が危惧される南海トラフ地震、首都直下地震や風水害等の大規模災害をはじめ、危険物火災等の特殊災害や国際的なテロ災害の発生など、災害の態様も大規模・複雑多様化しており、住民の安心・安全を脅かしております。

このような状況下において、消防に寄せられる期待はますます大きくなっており、防災・減災に対する国民の意識が高まる中で災害や事故から国民の生命、身体及び財産を守るためには、消防防災体制の充実強化を着実に推進していく必要があります。

平成28年版消防白書では、特集として、熊本地震の被害と対応、平成28年8月の台風等の被害と対応、消防団を中核とした地域防災力の充実強化、消防における女性消防吏員の活躍推進及び伊勢志摩サミットにおける消防特別警戒の実施について記載しております。

本編においては、火災や風水害をはじめとする各種災害の現況と課題、消防防災の組織と活動、国民保護への対応、自主的な防火防災活動と災害に強い地域づくり、国際的課題への対応及び消防防災の科学技術の研究・開発について記載しています。

この白書が消防防災活動に対する国民の皆様の知識と理解を深めるとともに、国や地方公共団体だけではなく、住民、企業も含めた総合的な消防防災体制を確立するに当たって、広く活用いただけることを願っております。

平成28年12月

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