目次へ戻る
第2章 消防防災の組織と活動
(2) 市町村消防費の財源

ア 財源構成

平成26年度の市町村の消防費決算額の財源内訳をみると、一般財源等(地方税、地方交付税、地方譲与税等使途が特定されていない財源)が1兆6,537億円(全体の77.7%)、次いで地方債3,486億円(同16.4%)、国庫支出金377億円(同1.8%)となっている(第2-1-6表)。

第2-1-6表 市町村消防費決算額の財源内訳

CSVファイルはこちら

イ 地方交付税

地方交付税における消防費の基準財政需要額については、市町村における消防費の実情を勘案して算定されており(地方債の元利償還金等、他の費目で算定されているものもある。)、平成28年度は、

等により、単位費用は1万1,300円となり、基準財政需要額は1兆6,556億円(対前年度比0.5%増)となっている(第2-1-7表)。

第2-1-7表 消防費の単位費用及び基準財政需要額の推移

CSVファイルはこちら

ウ 国庫補助金

市町村の消防防災施設等の整備に対する補助金は、国庫補助金と都道府県補助金があり、消防庁所管の国庫補助金には消防防災施設整備費補助金(以下「施設補助金」という。)と緊急消防援助隊設備整備費補助金(以下「緊援隊補助金」という。)等がある。

施設補助金は、市町村等の消防防災施設等の整備に対して、原則として補助基準額の3分の1又は2分の1の補助を行っている。なお、補助率の嵩上げが規定されているものがある。例えば、過疎地域自立促進特別措置法、離島振興法等に基づく整備計画等に掲げる施設に対しては10分の5.5の補助を行っている。

緊援隊補助金については、消防組織法第49条第2項による法律補助として、緊急消防援助隊のための一定の設備の整備に対して補助基準額の2分の1の補助を行っている。

施設補助金は、平成23年度から都道府県分、平成24年度から指定都市分が地域自主戦略交付金の対象とされ、内閣府に一括して予算計上されていた。しかし、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(平成25年1月11日閣議決定)において、地域自主戦略交付金を廃止し、各省庁の交付金等に移行することとされたことから、平成24年度補正予算(第1号)から都道府県分及び指定都市分は施設補助金の対象となっている。ただし、都道府県分のうち沖縄県分については、平成24年度から沖縄振興公共投資交付金の対象とされているが、平成28年度においても引き続き内閣府に一括して予算計上されている。

平成28年度の当初予算額については、施設補助金は14.4億円、緊援隊補助金は49.0億円となっている。

なお、施設補助金及び緊援隊補助金のほか、消防庁以外の予算により消防費に関する財源とされる国庫補助金等については、「オ その他」に記載している。

エ 地方債

消防防災施設等の整備のためには多額の経費を必要とするが、国庫補助金や一般財源に加えて重要な役割を果たしているのが地方債である(第2-1-8表)。

第2-1-8表 市町村等の消防防災施設等整備に係る地方債発行(予定)額の推移

CSVファイルはこちら

このうち、防災対策事業は、地域における「災害等に強い安心安全なまちづくり」を目指し、住民の安心・安全の確保と被害の軽減を図るため、防災基盤整備事業及び公共施設等耐震化事業等を対象とし、地方債の元利償還金の一部について地方交付税措置が講じられている。

防災基盤整備事業は、防災・減災に資する消防防災施設の整備に関する事業で地域防災計画と整合性を図りつつ行う事業、公共施設及び公用施設の津波浸水想定区域内からの移転事業、消防広域化関連事業等を対象としている。

公共施設等耐震化事業は、地域防災計画上、その耐震改修を進める必要のある公共施設及び公用施設の耐震化を対象としている。

また、東日本大震災を教訓として、全国的に緊急に実施する必要性が高く、即効性のある防災・減災のための地方単独事業等に取り組むため、<1>大規模災害時の防災・減災対策のために必要な施設の整備、<2>大規模災害に迅速に対応するための情報網の構築、<3>津波対策の観点から移転が必要と位置付けられた公共施設等の移設、<4>消防広域化事業、<5>地域防災計画上に定められた公共施設・公用施設の耐震化等を実施する場合には、緊急防災・減災事業の対象とし、地方債の元利償還金の一部について地方交付税措置が講じられている。なお、緊急防災・減災事業に関しては、「未来への投資を実現する経済対策」(平成28年8月2日閣議決定)及び熊本地震の被害状況を踏まえ、

の整備について、その対象を拡充している。

このほか、消防防災施設等の整備に係る地方債には、教育・福祉施設等整備事業、一般単独事業(一般事業(消防・防災施設))、辺地対策事業及び過疎対策事業等がある。

オ その他

前記イ〜エのほか、特に消防費に関する財源として、入湯税、航空機燃料譲与税、交通安全対策特別交付金、電源立地地域対策交付金、石油貯蔵施設立地対策等交付金、高速自動車国道救急業務実施市町村支弁金、防衛施設周辺民生安定施設整備事業補助金等がある。

第2章 消防防災の組織と活動
テキスト形式のファイルはこちら
前の項目に戻る     次の項目に進む