目次へ戻る
第2章 消防防災の組織と活動
(4) 救急蘇生統計(ウツタインデータ)の活用

我が国では、平成17年1月から全国の消防本部で一斉にウツタイン様式*9の導入を開始しているが、全国統一的な導入は世界初であり、先進的な取組となっている。消防庁としては、ウツタイン様式による調査結果をオンラインで集計・分析するためのシステムの運用も開始しており、今後は、救急救命士が行う救急救命処置の効果等の検証や諸外国との比較が客観的データに基づき可能となることから、プレホスピタル・ケアの一層の充実に資することが期待されている。

消防庁の有する救急蘇生統計(ウツタインデータ)については、平成17年から平成27年までの11年分のデータが蓄積されている。このデータの蓄積が適切かつ有効に活用されるよう、申請に基づき、関係学会等にデータを提供し、救命率向上のための方策や体制の構築等に活用することとしている。

なお、従来、ウツタイン様式については、「ウツタイン統計」及び「心肺機能停止傷病者の救命率等の状況」として公表していたが、救急搬送された心肺機能停止傷病者に関する統計であることをより分かりやすくするため、平成21年から「救急蘇生統計」へと名称の変更を行っている。

*9 ウツタイン様式:心肺機能停止症例をその原因別に分類するとともに、目撃の有無、バイスタンダー(救急現場に居合わせた人)による心肺蘇生の実施の有無等に分類し、それぞれの分類における傷病者の予後(一ヵ月後の生存率等)を記録するための調査統計様式であり、1990年にノルウェーの「ウツタイン修道院」で開催された国際会議において提唱され、世界的に推奨されているものである。
第2章 消防防災の組織と活動
テキスト形式のファイルはこちら
前の項目に戻る     次の項目に進む