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第4章 自主的な防火防災活動と災害に強い地域づくり
(2) 自主防災組織等

ア 地域の自主防災活動

自主防災組織は地域住民の連帯意識に基づき自主防災活動を行う組織で、平常時においては、防災訓練の実施、防災知識の普及啓発、防災巡視、資機材等の共同購入等を行っており、災害時においては、初期消火、避難誘導、救出・救護、情報の収集・伝達、給食・給水、災害危険箇所等の巡視等を行うこととしている。

平成28年4月1日現在では、全国1,741市区町村のうち1,674市区町村で16万1,847の自主防災組織が設置されており、活動カバー率は81.7%となっている(第4-2図、附属資料33)。これらの自主防災組織を育成するために、平成27年度は1,081市区町村において、資機材購入及び運営費等に対する補助が行われており、また、265市区町村において、資機材等の現物支給が行われている。これらに要した経費は平成27年度で合計56億4,873万円となっている。

自主防災組織の活性化のためには、各自主防災組織間の協調・交流や行政・企業・教育その他の分野との連携が重要であり、自主防災組織が相互の活動内容を知り、連絡を取り合うための都道府県単位・市町村単位及び地区単位の連絡協議会の設置が非常に有効であることから、消防庁として設置の促進を支援している。

なお、防災訓練においては住民の事故が起こらないか、細心の注意が払われているが、万一にも住民の事故が起きてしまった場合には、防火防災訓練災害補償等共済制度が活用されることとなっている。

イ 女性(婦人)防火クラブ

家庭での火災予防の知識の修得、地域全体の防火意識の高揚等を目的として組織されている女性(婦人)防火クラブは、平成28年4月1日現在、8,631団体、約132万人が活動している。災害時には、お互いに協力して活動できる体制を整え、安心・安全な地域社会をつくるため、各家庭の防火診断、初期消火訓練、防火防災意識の啓発等、地域の実情や特性に応じた防火活動を行っている。

また、女性(婦人)防火クラブの団体相互の交流、活動内容の情報交換、研修等を実施し、活動内容の充実強化につなげるため、平成28年4月1日現在、43道府県において道府県単位での連絡協議会が設置されている。

東日本大震災においても、避難所における炊き出し支援や、被災地への義援金・支援物資の提供等の支援活動が行われた。

ウ 少年消防クラブ

少年消防クラブは、10歳以上18歳以下の少年少女が災害、防火・防災について学ぶ組織であり、平成28年5月1日現在のクラブ数は、4,487団体、約41万人となっている。その活動は、将来の地域防災の担い手を育成する基盤的な活動として期待されており、少年消防クラブの発足当初は、火災予防の普及徹底を目的とした学習、研究発表、ポスター作成、校内点検、火災予防運動などの活動が主であったが、近年では消火訓練、避難訓練、救急訓練などの実践的な活動に向けた取組のほか、防災タウンウォッチングや防災マップづくりなど身近な防災の視点を取り入れた活動も多く行われている。

消防庁では、将来の地域防災の担い手育成を図るため、消防の実践的な活動を取り入れた訓練等を通じて他地域の少年消防クラブ員と親交を深めるとともに、消防団等から被災経験、災害教訓、災害への備えなどについて学ぶ「少年消防クラブ交流会」を平成24年度から開催している。

エ 幼年消防クラブ

児童・園児を中心とした幼年消防クラブは、幼年期において、正しい火の取扱いについてのしつけを行い、消防の仕事を理解してもらうことにより、火遊び等による火災発生の減少を図るためのものであり、近い将来、少年・少女を中心とした防災活動に参加できる素地をつくるため、9歳以下の児童(主に幼稚園、保育園の園児など)を対象として編成され、消防機関等の指導の下に組織の育成が進められている。

なお、平成28年5月1日現在の組織数は、1万3,697団体、約117万人となっている。

第4章 自主的な防火防災活動と災害に強い地域づくり
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