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第6章 消防防災の科学技術の研究・開発
(2) 災害時の消防力・消防活動能力向上に係る研究開発

南海トラフ巨大地震・首都直下地震や台風・ゲリラ豪雨等の災害時における、大規模延焼火災や土砂崩れ等への効果的な消防活動を行うため、次の三つのサブテーマを設け研究開発を行っている。

ア サブテーマ「大規模延焼火災対応」

南海トラフ巨大地震や首都直下地震の事前の被害想定や発生時の活動計画策定に資するため、消防用大規模市街地火災延焼シミュレーションの改良および火災旋風・飛び火に関する研究を行っている。現状のシミュレーションでは火災の拡大に影響を与える土地の傾斜が考慮されておらず、傾斜地を多く有する地域では精度が低いため、これを解決するための改良を行っている(第6-17図)。火災旋風・飛火は大規模火災時の被害拡大要因であるが、いまだ未解明な点があるため、これらを明らかにするための研究を行っている。火災旋風・飛火の出現を左右する火災周辺気流の速度場の計測精度向上に関する研究も行っている。

第6-17図 シミュレーション画面

イ サブテーマ「災害現場対応の消防車両」

地震や津波によるがれきにより消防車両のタイヤがパンクし、消防活動に支障があることが想定される。そこで、一般の消防車両用の耐パンク性タイヤの研究開発を行うことを目的としている。この研究成果は、災害現場対応の消防車両開発に活用する予定である。

道路上のがれき

ウ サブテーマ「土砂災害対応」

平成26年広島土砂災害、平成28年熊本地震等では、要救助者の位置推定、がれきの取除きに伴う二次崩落のおそれ等から救助に時間を要した。そこで、ドローンなど上空からの画像情報を活用した要救助者の位置推定技術の開発や、救助現場での安全ながれき取除き手法の開発を目的としている。これにより、要救助者の位置の迅速な絞り込みや、救助活動に伴う二次災害の防止を行うことが可能になる。

土砂災害救助活動
第6章 消防防災の科学技術の研究・開発
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