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消防庁の紹介


救急救助課

救命救助の中枢

(1)救急患者の命を救うために

     全国の救急隊は、平成15年中約483万人の傷病者を医療機関に搬送しましたが、高齢化の進展や交通事故の増加等に伴い救急現場及び搬送途上において呼吸・循環不全に陥る人々が増加しています。これらの人々の生命を救うため、消防庁ではメディカルコントロール体制の構築をはじめとする救急業務の高度化に取り組んでいます。メディカルコントロールとは、1)救急隊に対する医師の指示、指導、助言体制 2)医師による救急活動の事後検証体制 3)救急救命士を含む救急隊員の再教育体制 を構築することにより、医学的観点から救急隊の行う応急処置等の質を保障することを意味します。

    患者を搬送する救急隊員の様子

(2)救急救命士養成の拡充と処置範囲の拡大
 救急救命士は、心肺機能停止状態の傷病者に対し高度な救急救命処置を行うことができます。平成15年4月から救急救命士の行う救急救命処置の範囲が拡大され、救急現場において医師の具体的な指示なしに、より迅速な除細動が可能となりました。これにより、傷病者の救命に大きな効果を上げています(表参照)。また平成16年7月には、救急現場での気管挿管が実施可能となりました。それから、平成18年4月を目途に、薬剤の投与(心拍の再開に資するエピネフリンの投与)が実施可能となります。
 消防庁では、この資格を全国の多くの救急隊員が取得し活躍できるよう、引き続き養成に力を注ぐとともに、医療機関と連携を図りながら、さらに質の高い救急サービスを目指します。


包括的指示による除細動の効果(大都市)

  心肺停止患者 除細動実施数 心拍再開数/
除細動実施数
1ヶ月生存数/
除細動実施数
比率 比率 比率
平成14年度中 22,978人 1,963  8.5%   545 27.8%   251 12.8%
平成15年度中 23,214人 2,861 12.3% 970 33.9% 431 15.1%
前年比較 236人 898 3.8point 425 6.1point 180 2.3 point

大都市:政令指定都市及び東京都特別区(事務委託団体を含む)
(注):心肺停止患者には除細動の可能性の低い症例(心肺停止の時点を目撃されていない症例、
   外傷を伴う非心原性症例)を含む。

救急救命士による器官挿管訓練
救急救命士による気管挿管訓練(札幌市消防局提供)

(3)住民による応急手当
 救急隊が現場に到着するまでの間、その場に居合せた家族、住民等による応急手当が適切に実施されれば、傷病者の救命に大きな効果があります。このため、心肺蘇生法や止血法を中心とした応急手当の講習会(普通救命講習等)を実施しています。
 消防庁では、国内統一的なカリキュラムを作成し、これに基づき消防機関では応急手当の指導を実施しています。講習の受講をご希望の方は近くの消防署までご相談下さい。

応急手当を身に付ける救命講習(東京消防庁提供)
応急手当を身に付ける救命講習


(4)国際緊急援助体制の整備
 消防庁では、海外での大災害の発生に際し、世界のトップレベルにある我が国消防の救助技術を用いて、被災国の住民を救助するための体制を整備しています。
 全国から62の消防本部、599名の隊員を「国際消防救助隊」(IRT−JF 愛称「愛ある手」)として登録し、海外での大規模災害発生時に被災国の要請に基づき派遣される国際緊急援助隊(JDR)の一員として、迅速に出動する体制を整備しています。
 平成16年度にタイで発生したインド洋津波災害を含め14回の派遣を行い、倒壊した建物の下敷となった住民の救出、ヘリコプターによる救援などの活動を行いました。

 



(5)消防・防災ヘリコプターによる消防活動の推進
 ヘリコプターは、山岳救助活動、救急搬送、林野火災での空中消火活動をはじめ、震災時などでは情報収集や緊急物資の搬送など、消防防災分野全般について有効に活用されています。
 このため消防庁では、大規模災害時には広域災害応援による多数のヘリコプターのオペレーションをする他、訓練の企画、消防活動技術の調査研究、ヘリコプターによる災害・救急対応体制の整備・充実に取り組んでいるところです。



 スマトラ沖大地震・インド洋津波災害でタイ王国に国際緊急援助隊として派遣された東京消防庁ヘリコプターちどり(大阪市消防局撮影)


(6)救助技術の高度化の推進
 消防救助隊は、現在全国に約1,500隊設置されており、火災、交通事故、自然災害などの災害からの人命救助に日夜活動しています。消防庁では、最新の装備等による救助活動技術の向上等を目指し、救助技術の高度化に関する検討等に取り組んでいます。また、近年における世界情勢を踏まえて、多数の死傷者が発生する生物剤、化学剤、爆発物を用いたテロ行為が、万が一に発生した場合に対しても、迅速に対処出来るように対応力の向上にも取り組んでいます。

交通事故車両からの救助活動(東京消防庁提供)
交通事故車両からの救助活動の様子

(7)国際協力の推進
 消防分野での国際貢献のため、日本の消防防災技術を学ぶ海外からの研修員の受け入れと、消防防災に関する技術指導を行う為、消防防災専門家として全国の消防本部から職員を海外へ派遣しています。


消火技術訓練で実技訓練を行う海外研修生(北九州市消防局提供)

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