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消防庁の紹介


予防課
火災予防の普及・推進
(1) 火災ゼロをめざして


 火災を防ぐ最大の方法として「火を出さない」ことを目的に、事業所について、消防計画の作成や訓練の実施、火気の使用・取扱いの監督、消防用設備等の点検などの防火管理制度を企画・立案し、その充実を図っています。
 また、毎年春と秋に火災予防運動を実施するなど、火災予防思想の普及啓発を行うとともに、火気使用器具などからの出火防止のための防火安全対策についても指導を行っています。


(2) 住宅防火対策の推進

 住宅火災による死者数は建物火災による死者の約9割を占めており、不特定多数の者が利用するホテル、百貨店などと比べても5倍程度という状況になっています。特に、高齢者の占める死者数の割合は他の年齢層に比べ極めて高い現状にあります。
 このような状況から、平成15年12月の消防審議会答申等を踏まえ、平成16年第159回国会において、住宅に住宅用火災警報器等の設置・維持を義務付ける消防法の改正がなされました(併せて市町村の火災予防条例も改正されます。)。改正消防法に基づく住宅用火災警報器等の設置・維持は、新築住宅については平成18年6月1日から、既存住宅については各市町村の条例が定める日から施行されることになりました。
 今後は、住宅用火災警報器等の設置及び維持について、消防団、婦人(女性)防火クラブ及び自主防災組織等と連携し、広く理解を得られるよう広報・普及啓発活動を推進します。

図1 住宅防火安全対策の充実・強化
消防法の一部改正
(平成16年6月2日 法律第65号)
消防法施行令の一部改正
(平成16年10月27日 政令第325号)
住宅用防災機器の設置及び維持に関する条例の制定に関する基準を定める省令

(平成16年11月26日 総務省令第138号)
火災予防条例(例)の改正
(平成16年12月15日)
住宅用防災警報器及び住宅用防災報知設備に係る技術上の
規格を定める省令

(平成17年1月25日 総務省令第11号)

【図1 住宅防火安全対策の充実・強化】


(3) 小規模雑居ビルや認知症高齢者グループホーム等における防火安全対策の推進

 平成13年9月の新宿区歌舞伎町ビル火災では、延べ面積500u程度の小規模なビルで発生したにも関わらず、44名の死者を出し、昭和57年のホテルニュージャパン火災(死者33名)以来の大惨事となりました。
 このような大惨事となった主な要因は、防火管理違反等の消防法令違反等にあり、こうした問題を踏まえて、平成14年4月の国会で、消防法の一部を改正する法律が可決成立しました。これを受けて違反是正の徹底を図るなど防火安全対策を推進しています。
 また、平成18年1月の死者7名、負傷者3名が発生した長崎県大村市の認知症高齢者グループホーム「やすらぎの里さくら館」における火災を踏まえ、消防庁では、「認知症高齢者グループホーム等における防火安全対策検討会」を設置し、今回の火災の概要の把握と課題の整理、認知症高齢者等が入所する施設における消防用設備等や防火管理等の防火安全対策のあり方について検討し、報告書をとりまとめました。
 消防庁では、この報告書に基づき、関係省庁と協議を行い、速やかに政省令の改正を行っていきます。


(4) 放火火災予防対策の推進


 年々増加する傾向にある放火火災の大幅な減少を図るため、地域全体で「放火されない環境づくり」に向けて放火火災防止対策戦略プランの積極的な活用を推進しています。これは、地域ごとの放火に対する危険性を地域住民自らが把握し、また、その対応策を自ら講ずることができる、総合的な放火火災防止のための対策マニュアルです。


(5) 消防用設備等の規格の研究立案


 消防用設備等は防火対象物の用途、規模、構造等に応じて設置が義務付けられています。その時に、消防用設備等は、確実に作動して、人命、建物、財産等を火災から守らなければなりません。
 このように、高い信頼性が要求される消防用設備等の技術上の規格の研究や立案、検定、表示等に関する事務を行うとともに、最近の技術進歩に対応できるよう様々な研究を行い、技術上の基準の合理化にも取り組んでいます。

図2 消防用設備等

【図2 消防用設備等】


(6) 防火管理の充実強化


1) 防火管理講習の充実
 多数の者が出入りし、居住する防火対象物の管理者講習について、「小規模雑居ビルの防火安全対策に関する答申」(平成13年12月26日消防審議会)を踏まえ、甲種防火管理再講習の受講を義務化する関係省令の改正を行い、平成18年4月から施行されています。
 対象者は、劇場・飲食店・店舗・ホテル・病院などの不特定多数の人が出入りする建物で、収容人員が300人以上の特定防火対象物の甲種防火管理者の方です。また、甲種・乙種防火管理講習の実施要領について見直し、講習を同時に開催することができるようにするなどの改善施策を実施しました。

2) 防火管理責任の明確化
 小規模雑居ビル等における階段等の共用部分については、消防計画に権限の範囲を明示することにより、共用部分の管理権原者を明確にすることとし、また、共同防火管理協議会において、代表者は、所有者等のうち主要な管理権原者であるとする旨を明確にしました。
 さらに、防火管理を実施すべき人が防火管理上必要な業務を遂行することが困難な防火対象物については、防火管理者の業務の外部委託等をすることができるよう関係政令等の改正を行いました。


【図3 防火管理制度の概要】
【図3 防火管理制度の概要】


(7) 安心の目印
 
1) 防火対象物定期点検報告制度の推進(平成15年10月1日施行)
 平成14年4月の消防法の一部改正に伴い導入された防火対象物定期点検報告制度を推進するため、防火対象物の関係者に対して制度の普及を図るとともに、消防機関の実施体制等を支援し、防火対象物点検資格者の養成のために必要な措置を講じています。
 また、本制度では、防火セイフティマーク(防火基準点検済証、防火優良認定証)の表示により、情報提供を行っています。防火基準点検済証は防火対象物点検資格者が点検した結果、建物全体が消防法令に適合している場合、防火優良認定証は建物全体が3年間消防法令を遵守しているものと消防機関に認定された場合にそれぞれ表示できるマークで、このような防火セイフティマークは、火災予防の観点から、安心して利用できる防火管理体制を整えているかどうかを判断するうえで、分かりやすい目印となっています。



防火対象物定期点検報告の流れの図


(特例認定の流れ)


特例認定の流れの図

【図4 防火対象物点検報告制度の概要】


2) 自主的点検報告表示制度(平成15年10月1日施行)
 防火対象物定期点検報告制度における防火セイフティマーク(防火基準点検済証、防火優良認定証)の表示制度が導入されたため、適マークの表示制度は、平成15年9月30日をもって廃止しました。
 これに伴い、防火対象物定期点検報告制度の対象外となる旅館・ホテル等では、自主的防火管理体制の確保を図ることを目的とする自主点検報告表示制度が導入されています。これらの表示制度について、利用者である国民及び事業者である旅館・ホテル等の管理権原者に対し周知徹底を図っています。


自主点検報告表示制度の概要の図

【図5 自主点検報告表示制度の概要】


(8) 防炎規制と防炎品の普及促進


1) 防炎規制
不特定多数の人が出入りする防火対象物(高層建築物、地下街、又は劇場、ホテル等)では、火災が発生した場合に人命危険に発展する可能性を十分有していることから、消防法第8条の3では、これらの防火対象物について一定の防炎性能を有する物品(カーテン、じゅうたん等)の使用を義務付けています。


防炎表示

【図6 防炎表示】


2) 防炎品の普及促進
近年の死者が発生した住宅火災における着火物の状況をみると、その約3分の1が衣類、寝具類やカーテン等に着火したことが原因となっており、65歳以上の高齢者では、その割合が更に大きくなります。今後、本格的な高齢化社会を迎え、着衣着火等による犠牲者の増大が危惧されることから、衣類、寝具類やカーテン等に防炎品を使用することが、住宅火災の発生と死者の低減を図る上で有効な対策と考えられます。また、放火防止対策として、自動車やオートバイ等のカバーに防炎品を使用することも有効といえます。このため、消防庁では、地域の婦人防火クラブ等の自主防災組織と連携し、防炎品の更なる普及を図ることとしています。


防炎品、非防炎品の燃焼比較試験

【図7 防炎品、非防炎品の燃焼比較試験】


(9) 火気使用設備等の規制
 炉、風呂がま、ストーブ、厨房設備等の火を使用する設備等については、火災の発生に直接の関係を有するため、消防法では設備の位置、構造及び管理の基準など、火災の予防のために必要な事項を政令で定める基準に従い市町村条例に定めることとしています。消防庁では、将来一般家庭での利用が見込まれる定置用燃料電池等に係る基準の制定見直しを平成17年3月に行いました。改正のポイントは下表のとおりです。


改正のポイントの図

【図8 定置用燃料電池等に係る基準の見直し】
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