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消防審議会議事要旨

I
日時 平成14年11月18日(月)14時00分〜16時00分
II
場所 総務省消防庁消防審議会室
III 出席者
委員 菅原会長、矢野会長代理、浅野委員、在塚委員、井上委員、大河内委員、杉村委員、
徳田委員、重川委員、山口委員、吉村委員
消防庁 消防庁長官以下15名
関係省庁等 経済産業省原子力安全保安院保安課長、独立行政法人消防研究所事務局長
内閣府政策統括官付参事官
IV 次第
1  開会
2  会長あいさつ
3  長官あいさつ
4  議題
(1) 審議事項に関連する説明事項
(1)  地方分権改革推進会議意見(消防関係)
(2)  救急救命士の処置範囲の拡大とメディカルコントロール体制の構築
(3)  大規模・特殊な火災に対する国の火災原因調査の主体的な発動
(4)  工事中の船舶火災への対応
(5)  消防大学校、消防学校等における防災・危機管理教育の拡充
(6)  緊急消防援助隊の拡充
(7)  国の役割・責任に応じた財政措置のあり方
(8)  大規模・特殊な防火対象物等に対応した消防法令の性能規定化
(2) 審議事項に関連する説明事項の質疑
(3) 審議事項に係る主要論点
(4) 審議事項に関する質疑
5  閉会
V 会議経過
【審議事項に関連する説明事項】
1  審議事項について消防庁報告がなされた後、質疑応答及び意見交換が行われた。主なものについては以下のとおり。

 婦人防火クラブとは何か。
 全国の主婦を中心に家庭防火を行っている方を日本防火協会において取りまとめているものである。
 資料に地方分権改革推進会議の意見の抄録とあるが、これは全て抄録か。
 そのとおり。

 火災調査については火災の要因調査を警察の刑事責任の追及に先行して行うべきである。現在、ある程度刑事責任の追及より先に要因調査が行われている鉄道、航空機、海難審判である。消防庁としてはどのようなイメージで火災調査を考えているのか。
 火災原因調査委員会において、警察との捜査権の関連が問題になっている。海難審判と異なり、消防においては捜査、刑事的な責任の担保が全くないことから、消防庁長官の主体的な調査権が発動されたとしても、警察の捜査権を阻却することは非常に困難。主体的な調査を実施する場合には、消防組織法24条の規定に基づいて、本庁間の協定を結び、お互いの役割分担を明確にしておきたい。
 ただ、現時点ではまだどのような方向で確定するかは決まっていない。

 国が主体となって行う火災原因調査においては、まず都道府県が対応し、手に余るようであれば国が対応するといった二段重ねの仕組みをつくらなければ、都道府県が置いてきぼりになってしまうのではないか。特殊部隊、広域の部隊編成においても同様なことが懸念される。
 そのことについても、委員会にて議論を行った。しかし、現在のところ、都道府県において消防実務、特に調査実務をする人が全く見当たらないという状況の中で、果たして都道府県に一定の権限を与えた場合に実効ある調査ができるかどうか。また、消防庁長官が主体的に調査を行わなければならない火災の件数は、全国的に見て年間せいぜい5件ないし10件とうイメージであり、全都道府県にそのような調査体制を敷くのは行政の軽量化から見て、無理がある。しかし、各消防本部によって火災調査の実力が違うことから、どのように補完させるかということについては、消防庁長官が主体的に調査に行くという場合でも、消防研究所を通じて各主要な地域における消防の調査の専門家又は学識経験者がネットワークを組みながら、地域をカバーしていくというイメージである。都道府県ではなく専門家集団が、全国的にカバーしたらどうかという意見が多い。いずれにしても、今後詰めていく。
 補足すると、常備消防に関する研究会に、都道府県・消防本部の代表に入ってもらい、この半年しっかりと議論してきているところが、都道府県においては防災ヘリを持っているにもかかわらず、法律上の制度になっていないことから、防災ヘリを飛ばす場合も市町村の広域応援という理屈で行っている。都道府県にもっと消防事務を行ってもらうという考え方もあり得るが、戦後半世紀、市町村消防の原則で行ってきていることから、例外的なものを除き、消防の実務を担うような人的、物的な基盤が都道府県には既にない。県庁所在都市等にも実力のある消防本部があり、火災原因調査等において中途半端に都道府県を関与させるのはどうであろうか。また、都道府県自身もそれを望んでいない。ヘリを飛ばすことも、あくまで市町村から都道府県に要請があった場合にそういった仕組みがとれるようにという方向で考えている。

 分権との関係で税の移譲により、都道府県から消防にお金を配分する権限が発生することはあるのか。
 税源移譲といっても、まず、国と地方公共団体がどのような事務配分を行うというのがあり、仮に都道府県消防を強化するという方針が出れば、それに見合った税源移譲をするというものである。消防においてはそのような議論は今のところなく、基本は市町村消防である。防災ヘリといった例外的なものもあるが、消防行政においては国のレベルで全国的な観点から対応を行うほうが、都道府県で対応するよりも、市町村のニーズに合うのではないか。
 市町村ができないのであれば、県。県ができないのであれば、国というのは理屈としてはもっともである。但し、消防においては、市町村消防の原則を維持しつつ、より一層の消防の充実を図るという見地にたてば、場合によっては国が出て行かざるを得ないであろう。但し、県の果たす役割も比較的新しい分野、ヘリの整備、医療機関と救急隊の連携、情報化であり得るのでないか。また、火災原因調査については、もう少し消防の機能を持ち上げていかなければならない。消防法24条における協力体制の具体化を行い、警察と消防が少なくとも対等の関係でできるようになるようなシステムを具体化していく必要があるのではないか。

 都道府県レベルにおいては消防をあまり考えなくてよいということを言っていると、消防も救急救助を抱えており、組織や資金の面で後々うまくいかないとか、損してしまうようなことはないのか。
 現在、救急救命士制度について議論しており、県はこの分野において重要な役割を担ってもらわなければならないと考えている。実際に救急業務を行うのは市町村消防であるが、メディカルコントロール体制の整備の必要がある。そのためには、病院や医師の協力が不可欠であり、都道府県が行うにふさわしい分野については当然行ってもらう。ただ、国全体として見ていかなければならない大規模災害や特殊災害は年に数件あるかなしかであることから、県に専門的に火災原因調査ができるスタッフを置くというのは現実的ではない。行政の分野によっては市町村ができないことは都道府県ではなく、国が行うという方が合理的な場合もあるのではないかと考えている。
 財政の仕組みについてもご心配になられるようなことがないようつくることは十分可能である。
 現在、火災原因調査については全国的に見て大変大きな火災がある等の場合は国が出て行って調査を行う。それ以外は市町村に任せる。県がしっかり関与しなければならない分野もあるが、火災原因調査についてはこのような構造でやっていけるだろうというのが今の考えです。

 国から出て行ったのは、東伊豆の大東館のホテル火災だけではないか。
 埼玉県の比企郡におけるラック式倉庫火災、最近では苫小牧のプラント火災等がある。

 ただ、地元の警察といえども背後に国がいるということがあり、力関係から言うと、やはり国が出て行かないと警察とは対等にやっていけないのではないか。
 消防は分権の産物であり、警察とは根本的に異なる。
 そこを補完するというのが火災原因調査における新しい体制の思想である。

 そういった意味でも、国の主体的な話は必要である。それによって、市町村をバックアップできる。
 警察は国家警察的な面があり、一方、消防は市町村消防であり、極めて分権的な仕組みになっている。それで足りないところは、国や県が行っていこうと考えているが、市町村消防の良き伝統というのはきちんと守りたい。特に火災原因調査でいうと、このような考え方が穏当ではないかと考えている。
 そういった意味では、火災原因調査というのは象徴的な問題である。

 現状において、小規模消防本部の割合が非常に高い中で広域再編を行っていくのはもっともである。ただし、再編の暁にはどれくらいの規模を目指すのか。標準団体規模を目指すのか。それとも、もう少し大きな規模の消防本部を目指すのか。消防においては、分権と一方では災害対応との2つの側面があるが、災害対応については常備、非常備、そして自衛消防組織、この三位一体となっての災害対応を考えるべきであり、そのような観点からすると標準団体があるべき姿であるかと考える。
 消防本部の規模については従来から様々な議論があり、小規模本部の再編についてはどの規模にするのかというのは従来から議論ある。最近では、消防広域化基本計画の見直しという通知を平成13年の3月に出しており、今後の見直しの指針として、規模は管轄人口でおおむね10万人程度以上をひとつの目安とさせてもらっている。管轄人口10万人というのは、職員数でいういと100人規模程度であろう。これは、交付税でいうところの標準団体、人口10万人、職員数117人とほぼ合致するということになる。

 3点気付いたことがある。1つ目は、消防・救急の事務を国や、政令指定都市等ではなく、民間に委託するということにより、効率化や財源難への対応ができる分野が今後出てくるのか。あるいは検討することができるのではないか。2つ目は防災情報共有化についてであるが、住民、地方公共団体、国という縦の系列での情報の流れを強化していくということは重要である。一方、市役所でいえば土木課と消防本部、国でいえば警察と消防のような横のネットワークを結んでいくことが重要であろう。3つ目は、昨今の財源難の中でパンフレットやビデオといった消防行政と一般の住民や企業を結ぶツールが、予算削減で一番最初にカットされてしまう。大規模災害に備えるという意味でも、社会全体の防災力のレベルアップが必要であり、このようなツールが真っ先にカットされるのではなく、何らかの手当てをすることを国の方で考えて欲しい。
 民間委託の件については、施設、設備の保守点検等については民間委託も行っており、民間の方に御協力をいただくというシステムもある。ただ、本来的な消防事務ということになると、行政権限、立ち入り検査、それに伴う行政責任の問題があり、民間にはなじみにくい。したがって、行政間の委託関係ということの方が現在の消防体系全体の権限や責任を勘案して適当であろう。
 例えば、救急隊員が出動した後に必ず報告書を書くが、その作業が大変であるというが、そのようなものについても同様の考えか。
 それについては、機械化や様式の統一により事務処理を簡単にする。そのために、民間の知恵を借りるといったことはある。ただ、報告自体は行政の一環であり、報告そのものは責任ある立場の人が行わざるを得ない。
 昨年の雑居ビル火災の再発防止の審議の中で消防OBの方に査察に加わってもらおうというアイデアが出たが、難しいのか。
 昨年の審議会答申を生かし、定期点検報告制度を導入した。消防吏員OB等に一定の講習を受けてもらい、定期点検を行ってもらうというものであり、具体化している。次にデータ処理については、雇用対策において、消防・防災支援要員としてある程度措置している。これは臨時的な措置であるが、消防本部も大分助かっているとのことであり、今後も継続していくことを希望する。
 事務の一部をアウトソーシングするとか、民間の知恵を生かすということは当然やらなければならないことである。
 防災情報に関する横のネットワークの構築はしっかりやっていかなければならないというのは御指摘のとおり。
 予算カットの話については我々も大変深刻であると認識している。御指摘のとおり、社会の防災力アップのために地道な努力が必要であり、通知を出したりして、バックアップしていきたい。
 救急医療体制については大変努力されているところかと思いますが、最近、小児救急のたらい回しの話が新聞紙面に載っている。これからは少子高齢化の時代であり、小児救急という問題が深刻化すると思われる。是非、厚生労働省も巻き込み、今後の小児救急のあり方を早急に検討してもらいたい。
 御指摘のとおりである。救急医、特に小児関係の救急医の数が足りない。これは大問題であり、厚生労働省の所管ではあるものの、消防庁としても一生懸命取り組んでいきたい。
 国の役割、責任に応じた財政措置のあり方、これは現状では様々な難しい問題がある。財政の問題は大変大事であるが、今度の地方分権推進会議の答申は少し腰が引けており、多少頼りない点もあるのだが、消防関係について分権の推進ということで、整理すべきところは整理していく。同時に、緊急援助隊等国が役割を果たすべきところは、現在目前に大きな問題はないものの、しっかり制度にしていくということを、是非消防審議会の答えの中で出していきたいと考えている。
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