目   次



 
 



第1章 調査研究の概要 1
 1.1 調査研究の目的 1
 1.2 調査研究の内容・調査の方法 1
 1.3 調査研究体制 1
 



第2章 消防団の現状と教育訓練の諸問題 2

 



第3章 安全に配慮した教育訓練の充実強化の必要性 6
 



第4章 安全に配慮した教育と訓練のあり方 7
 4.1 教育訓練の目標 8
 4.2 消防団員の教育訓練のあり方 8

    ≪現行教育訓練の整理統合≫10
    ≪競技会に向けた消防ポンプ操法訓練の事故対策≫10
    ≪ポンプ操法訓練活動中の心臓疾患・脳血管疾患事故の防止策≫11
 4.3 組織運用・装備等の条件整備13

 4.4 マン・パワーの充実13
 4.5 財源確保14
 4.6 全国的支援体制の整備14
 



第5章 今後の課題15
 
【調査報告・その1】
全国アンケート調査にみる消防団員の安全教育、訓練及び安全管理の現状と分析16
 1 消防団活動への意識の現状16
   ≪5年で生ずる意欲の低下≫16
 2 現行教育訓練に対する意識16
   ≪現行の教育訓練の有効性≫16
   ≪あるべき教育訓練と現状とのかい離≫18
   ≪教育訓練と団員の負担とのジレンマ≫19
 3 安全管理に対する意識22
   ≪個人の意識と集団の雰囲気とのギャップ≫22
   ≪高い安全教育・安全管理への要望≫22
   ≪模索される打開策≫23
 4 まとめ24
 
【調査報告・その2】
ヒヤリング調査にみる消防団活動における安全管理の現状と問題25
 1 消防団員のヒヤリハット経験と対応ノウハウ26
  @ 建物火災26
  A 林野火災26
  B 水防活動・土砂災害27
  C その他災害[地震災害/噴火災害/津波災害/捜索活動]27
 2 指揮者の役割27
 3 必要な教育訓練28
 4 安全行動を規定するもの29
 5 さまざまな工夫/その他29
 
消防団員の安全教育と訓練のあり方等に関する調査研究委員会委員30

第1章 調査研究の概要
 
1.1 調査研究の目的
この調査研究は、平成9年度における「消防団員の公務災害防止等に関する調査研究」で提言された公務災害防止対策及び健康増進対策を全国の消防団員に広く実践してもらうため、その効果的な安全教育、訓練及び安全管理のあり方について検討することを目的とした。






 






1.2 調査研究の内容・調査の方法
主に「消防団員の安全教育、訓練及び安全管理の現状に関する全国アンケート調査」及び「消防団活動における安全管理の現状に関するヒヤリング調査」によって得られた結果を基礎として検討した。
 
1.3 調査研究体制
「消防団員の安全教育と訓練のあり方等に関する調査研究委員会」(黒田勲委員長。以下「委員会」という。)において調査研究を進めた。






 
 
 






 
第2章 消防団の現状と教育訓練の諸問題
 
2.1 消防団の任務と活動
 消防団は、国民の生命、身体、財産を火災から保護するとともに、水火災、地震、台風、津波、山崩れなどの災害を防除し、これらの災害による被害を最小限にとどめることを任務とする、消防本部、消防署と並ぶ第一線の消防機関である。
 消防団は、特に林野火災などの大規模災害においてその機能を最大に発揮し、特別職の地方公務員である団員は、時には危険に身を挺しつつも、その献身的な活躍によって多くの人命・財産を救っている。
 
2.2 消防団員の公務災害の現状
 その一方で、消防団員の公務災害は年間平均して1,300件程度発生している(図1,表1)。災害活動時のみならず、訓練など平時における死傷事故も非常に多い。
 
図1 公務災害発生人数の推移
 
 
 
表1 殉職した消防団員の活動態様別・死亡原因別発生状況

     区分  項目
往復経路
自然災害
消火活動
訓練中
警戒
点検整備
会議等
捜索救助
その他
合計
交通事故
122
2
5
7
4
3
1
144
心臓疾患
9
10
36
33
7
3
2
1
4
105
圧死・水死
2
100
1
1
104
脳疾患
7
4
18
26
11
3
5
1
5
80
転落・転倒
11
1
7
3
8
3
6
2
1
42
その他疾病
1
1
5
4
1
2
14
熱死・熱傷
9
1
10
ガス中毒
3
4
7
飛来落下物
1
4
1
6
感電死
2
1
3
その他
1
1
2
4
合計
152
119
90
75
34
18
13
6
12
519

 
 
 
2.3 消防団員の教育訓練の現状
 消防団員に対する教育訓練は、基本的には団内部の指導者、消防本部職員、消防学校、消防大学校その他によって行われているが、その内容は各消防団によってまちまちである。
 
2.4 消防団員の教育訓練等に関する諸問題
 今回実施した全国アンケートやヒヤリング調査の結果(巻末【調査報告】参照)から、「団員の安全」を視点として、現在の教育訓練、安全管理などのあり方にどのような問題があるのかを探った。
 @安全意識・健康管理に対する意識と実態
 消防団内部の「安全の雰囲気」や団員個人の安全意識・健康管理に対する意識について、多くの団員は、消防団内部に団員の安全を重視する傾向があまり感じられないとしており、団員自身については安全や健康への意識はあるものの、必ずしも実践に結び付いていないのが実態である。
 
 A 消防団員の活動における量的限界
 多くの消防団では、自分たちはどのような地域特性を持った災害に対処し、そのためにはどのような訓練を積むべきか、といった基本的な問題が十分整理されているとは言い難い。それでいて団員個々人としての活動量は、既に限界に来ている状況にある。
 
 
 B 安全確保要領の教育訓練
 消防団員の多くは、指揮者団員でさえも、災害現場活動を安全確実に遂行するために必要な基礎的知識・技能が十分には修得されていない。消防団には、災害防ぎょ活動マニュアルなどの教育教材も乏しい傾向にある。
 災害現場における団員の安全確保要領は、実際の現場経験を通して教育されてきた。しかし、団自体の現場活動機会が減少している現状にあって、こうした教育手法は既に通用しなくなってきており、また、せっかく現場で培った貴重なノウハウも、個人レベルに止まっているため、その団員が退団したりするとそのまま消滅しているものと見られる。
 まれにしか起こらない災害現場において、経験不足の団員に如何に安全確実に任務を遂行させるか、しかもそのための教育訓練は、消防を本業としない消防団員に対して如何にあるべきか、という大きな問題の解決を迫られている。
 
 C 現行の教育訓練に対する評価と環境
 そうした中、団員や団事務担当職員の大多数は、現在行われている教育訓練に対して、内容などが偏っているとして極めて否定的な評価を与えており、現行の教育訓練のありようと団員の認識における「あるべき姿」とは大きくかけ離れている。
 多くの団員は、災害現場活動を安全裡に遂行する上からも、より実戦に通用する教育訓練を受けたいと望んでいる。しかし、教育教材、消防本部との連携、教育機関による指導などの現状を見ると、その要望に応えるだけの環境が整っているとは言い難い状況にある。
 
 
 D 施設・機械・装備の問題
 施設や機械、装備などについても質や量の充実を望む意見も多く聞かれ、消防団においてはハード面の整備が十分でない状況がうかがえる。
 

  •  E 教訓の埋没
     多くの市町村・消防団では、団員に事故が起こったときの状況や原因の調査は、補償目的で行うのが一般的であり、再発防止を狙いとしては必ずしも行われていないこと、ヒヤリハット体験の記録や報告の制度が十分に整っていないことなども明らかになった。このように、市町村・消防団においては安全対策の貴重な教訓が埋没してしまっている現状にある。






     
     
     






     
    第3章 安全に配慮した教育訓練の充実強化の必要性
     
     消防団員には、災害現場において安全確実に任務を達成するための知識・技術が必要だが、それぞれの団員は他に自身の職業を持っており、その教育訓練は時間的、場所的な制約が大きいというジレンマを抱えている。
     第2章で指摘した諸問題は、その結果の現われとも見てとれる。
     しかし、団員の置かれた現状をかんがみると、教育訓練や環境基盤のありようを今、ここで根本から見直し、安全面を充実強化する方向へと転換しなければ、公務災害防止対策は掛け声だけに終わり、いつまでたっても団員の死傷事故を防ぐことはできまい。
     団員の安全に関しては、労働者における労働安全衛生法といったような明確な法的規制はない。なればこそ市町村長・消防団長には、団員の安全に対する一層きめの細かい配慮が求められる。
     団員が諸活動において安全確実に任務を遂行できるようにするために、その安全に配慮した教育訓練を一層充実させ、強化する必要がある。
     
     
     
     
    第4章 安全に配慮した教育と訓練のあり方
     
     それでは、消防団員の安全に配慮した教育訓練及びその環境基盤とは、今後どのようなものであるべきか。図2は、委員会が検討したそのあるべき姿を概念図で示したものである。
     特に、消防団の現状を見た場合、消防団それぞれが現行の教育訓練に対して「評価と見直し」を図ること、及び市町村長・消防団長が消防団組織の「安全文化」を創る確固たる意志を持つことが最重要であると考えられる。
     
    図2 消防団員の教育訓練の目標と基盤像
     
     
     
     

  • 4.1 教育訓練の目標
     消防団における教育訓練の目標は、災害現場のいかなる状況においても全員無事に任務を達成できるようにすることにある。ここで大切なのは、消防活動における安全と危険のバランスをどうとるのか、という「安全の哲学」が一連の教育訓練の中で団員全員、特に指揮者団員に理解されることである。
     
    4.2 消防団員の教育訓練のあり方
     消防における教育訓練は、@任務分析と状況把握、A知識技能の習得と健康体力の保持、B教育訓練効果の評価と見直し、という3つの要素に分けて考えることができる。
     これらの3要素は、図3に示すように、絶えず流動的に循環するものと考えられる。
     
    図3 教育訓練の循環のシステム
     
     
     
     
    4.2.1 任務分析と状況把握
     消防団が練成しなければならない教育訓練科目は、地域の災害特性を理解した上で消防団がなすべき任務を分析し、それを遂行するために必要な個人やチームの能力を分析し、さらに現実のチームや個人の能力レベルを把握して、それらを照らし合わせることにより明らかになるものである。
     
    4.2.2 知識技能の習得と健康体力の保持
     団員が災害現場で、いかなる状況においても安全確実に任務を遂行できるようにするには、当該団の任務分析と状況把握をしっかり行った上で、平素から基礎的災害活動技術の習得(基本訓練。いわゆる「技術の知」。)とともに、危険なことを危険だと敏感に察知する能力、すなわち状況認識力を養う訓練(応用訓練。いわゆる「安全の知」。)が必要である。また、各部隊の指揮者団員や統括指揮者団員の部隊運用力を養う特別な教育訓練も忘れてはならない。
     さらに、これらの能力をいつでも最高の状態で発揮するには、全ての団員一人ひとりに健康な身体と十分な体力が備わっていることが肝要である。
     表2は、これらの教育訓練の内容を分類し、例示したものである。
     これらの教育訓練は、消防団員が自宅でも学習できるように、できるだけ工夫がなされるべきである。
     
    表2  知識技能の習得と健康体力の保持(教育訓練の例)
     
           区分
     
         
    目的
    項目
     
    教 育
     
     
    訓   練
     
    知識習得(知る)
     
     
    技能習得(できる)
     
    意識づけ(やる)
     
     
     
     
    技術の知
    (災害活動技術)
    ・各種災害防ぎょ戦術
    ・各種災害活動マニュアル
    ・ポンプ取扱要領
    ・危険物・地域所在状況
    ・管内地理状況
    ・避難誘導要領
    ・住民指導要領
    ・崖崩れ診断法
    ・部隊指揮要領
    ・部下指導要領
    ・各個部隊運用法
    などの基礎知識
     
     
     
     
    基本
    ・個別基本訓練
      ・ポンプ基準操法
      ・水防工法
      ・救助工作法
      ・遭難捜索法
      ・避難誘導法
      ・警戒行動法
      ・住民指導法
      ・応急手当法
     ・ロープ結索法
     ・情報伝達法
    などの基礎技術
    基本の重要性
     
     
     
     
    安全の知
    (状況認識力)
     
     
     
     
     
     
     
    ・事故ヒヤリハット事例
    ・図上演習(戦略的部隊運用)
    などの総合知識
     
     
     
     
    応用
    ・実戦的・実際的訓練 
      部分訓練の積み重ね
      模擬訓練・総合演習
      その他
    ・体験シミュレーション(CRM・LOFT)
    などの応用技術
  • 消防団危険予知訓練(S-KYT)
      危険の感受性
      進入退却の判断力
      リーダーシップ
  •  
    健康・体力
     
    健康増進学
    など
    ・トレーニング法
    ・ストレッチング法
    など
    日常実践による改善効果
     

     
     
     教育訓練全体のサイクル(図3)の中では、ただやみくもに同じ教育訓練を続けるのではなく、個々の団員の達成度を評価するとともに、実戦経験を通して現行の教育訓練の問題点を洗い出し、それまでの教育訓練のやり方自体を見直すことが重要である。
     
     ≪現行教育訓練の整理統合≫
     この項は、報告書の中で委員会が特に強調したい部分の一つである。
     現状を見ると、団員の活動量と負担はすでに限界に来ており、しかも訓練の内容や対象に偏りが見られ、それらが事故の背景にもなっていると考えられる。そして多くの団員がこうした現状を批判し、改善を訴えている。
     既存の教育訓練や活動内容をこのままにして前項のような教育訓練を新たに実施しようとしても、団員の負担は増すばかりで、全国の団員には到底受け入れられまい。
     あるべき教育訓練が団員に受け入れられ、広く実践されるには、まずそれぞれの市町村・消防団において、現行の教育訓練や活動内容を整理統合し、必要最低限の行事参加に限るなどして見直しを図り、団員の負担を減らす以外に方法はない。
     この見直しは、次の2点に留意して行うべきである。

     なお、訓練礼式、規律訓練、競技会目的の消防ポンプ操法訓練などの必要性や効果について、多くの団員から疑問の声が上がっているが、それらに費やされる時間の妥当性についても、訓練時間全体のバランスを見直す中で当然整理されることとなろう。
     
     ≪ポンプ操法訓練活動中の心臓疾患・脳血管疾患事故の防止策≫
     訓練によって死者を出すことなど、決してあってはならないことである。ポンプ操法訓練における心臓疾患・脳血管疾患による死亡事故を防ぐため、安全管理者や訓練指導者は言うに及ばず、参加団員にあっても、次に掲げる防止策を実践して事故防止に万全を期してほしい。
    @健康診断を定期的に受ける
     健康診断で次の所見のある者は、訓練前に必ず医師の診察を受け、負荷心電図、ホルター心電図、心超音波検査などで異常のないことを確認しておく。確認ができていない者は参加させない。

    健康診断で次の所見のある者は、訓練前に必ず医師の診察を受け、MRI検査で脳血管に動脈瘤や動静脈奇形のないことを確認しておくことが望ましい。

     


  • A自己の健康管理を怠らない
     自覚症状の自己チェックを行い、次のような場合には、訓練に参加することを見合わせる。

     生活状況の自己チェックを行い、次のような場合には、訓練に参加することを見合わせる。

     訓練中に次のような症状を自覚した場合には、訓練途中であってもすぐに休む。

     
    B安全管理者は訓練当日に参加者の体調をチェックする
    安全管理者は必ず@を確認する。Aについては自己申告するよう促す。その際、顔つきや顔色、話し方などがいつもと変わらないかを個別に確認する。
     
    C訓練活動時の禁止事項

     
    D準備運動・整理運動を十分に行う
     
    E その他の注意事項

     
     
    4.3 組織運用・装備等の条件整備
     
     4.3.1 安全管理組織の整備運用
     消防団の安全管理システムを組織的に整備し、これを機能させることは、個人レベルやチームレベルの安全対策とともに、団員の安全確保に直接つながる重要な課題である。
     特に、消防団においては、安全管理委員会及び安全係の設置並びにツール・ボックス・ミーティング(※)の励行がその基本的な柱であると考えられる。
    ※ツール・ボックス・ミーティング:Tool Box Meeting(道具箱集会)
     作業現場におけるミーティング手法の一つ。アメリカの建設業で、同じ職場の小人数の作業者が作業にとりかかる前に職長や監督者を中心に作業現場の近くで道具箱に腰かけ、その日の仕事の割り当て、手順や指示事項等について話し合ったのが由来。
     
     4.3.2 諸規程・マニュアル等の整備
     消防団員の事故防止には、安全や活動全般に関する情報を消防団全体で共有することが重要であり、そのため、明文化された規程やマニュアル、ヒヤリハット報告制度などを整備する必要がある。
     
     4.3.3 施設・機械・装備の充実
     消防団員の安全に留意した教育訓練を支えるものとして、組織、マニュアルなどのソフト面だけでなく、施設、機械、装備といったハード面の整備が欠かせない。この面についての更なる研究が必要である。
     
    4.4 マン・パワーの充実
     教育訓練を支える組織、規程、装備などの諸条件が整備されていても、実際にそれを運用する「人」すなわちマン・パワーがなければ、その推進は覚束ない。消防団の教育訓練を支えるには、消防本部、消防教育機関、そして団事務担当職員の3つのマン・パワーの充実が必要である。
     具体的には、@消防本部による消防団への指導・連携の強化、A教育機関の教育における安全管理の要素の強化、B団事務担当職員の能力の向上、といったことである。
     


  • 4.5 財源確保
     消防団員にあるべき教育訓練及びその推進に必要な諸条件を支えるのは、財政的基盤である。
     限られた財源を多種類の消防の費目に振り分ける上での基本的な思想、哲学といったものは、市町村の事情によって異なるとはいえ、どのような事情にある市町村においても優先して確保されるべきものは、消防団員の教育訓練費を含む安全のための経費である。
     
    4.6 全国的支援体制の整備
     教育訓練面における安全確保策をただの画餅に終わらせないためにも、教育教材の供給配布などの全国的支援体制を早急に整備する必要がある。
     
     






     






     
    第5章 今後の課題
     
     この章もまた、4.2.2の≪現行教育訓練の整理統合≫の項とともに、委員会が最も強調したい部分である。
     最近の黒田の研究で、同じ教育訓練をし、同じ作業をしていながら、事故がたびたび起きる組織と、全く起きない組織とで、何故その違いが生ずるのかを調べたところ、それぞれの組織の持っている安全の哲学や安全の雰囲気、いわゆる「組織の安全文化」に大きな差異のあることが判った。
     消防団を事故の起きない組織にするには、まず市町村長、消防団長といったトップ・マネージャーが社会的な広い視点に立った安全哲学をしっかりと持ち、それに基づいて、組織一丸となって安全文化を醸成し、保持させるための地味な努力を続けることである。
     言い換えれば、消防団の「安全文化」を創り上げる、市町村長、消防団長の確固とした意志が、団員の安全に配慮した教育訓練やそれを支える諸施策の最も重要な基盤であり、根底なのである。
     市町村長や消防団長が、自ら管轄する消防団の安全管理や教育訓練のありようの再点検と見直しに真正面から取り組み、「安全の文化」を創り上げることこそ、緊急の課題である。
     
     
    【調査報告・その1】






     






    全国アンケート調査にみる
    消防団員の安全教育、訓練及び安全管理の現状と分析
     
    ■ 調査方法 ■
     
    ・調査期間
    平成10年8月3日〜平成10年9月17日
    ・対象者と回収率
    一般団員(3,399人) 75.4%
    (指揮される立場にある団員:目安としては団員又は通算団歴5年程度の者)
    指揮者団員(3,399人) 75.5%
    (指揮する立場にある団員:目安としては分団長クラスの者)
     消防団担当職員調査(3,399人) 75.7%
    (消防団を管轄している事務担当職員)
    ※平成9年4月1日現在で把握している全国の消防団数3,641団のうち、名古屋市消防本部の所管する258団を16ブロックに換算し、3,399団とした)
    ・実施方法
     郵送配布―郵送回収
     

     
    1 消防団活動への意識の現状
     
    ≪5年で生ずる意欲の低下≫
    団員の現行教育訓練への参加意向は、「必要な訓練なら、参加したい」が76.1%と大多数を占めていた。また、教育訓練に対する満足感ややりがい感が経験年数5〜10年未満で最も低く(図4)、逆に、訓練参加に対する負担感はこれらの者が最も高くなっていた。
    これらの結果を考え合わせると、団員は教育訓練の内容を必要性の観点から評価しており、必要と思えない内容ならば参加したくないと考え得ること、さらに、教育訓練に対する意欲の中だるみは、5年に渡る評価・判断を行った上で生じているということになる。
     
    2 現行教育訓練に対する意識
     
    ≪現行の教育訓練の有効性≫
    現行の教育訓練が、実際の災害現場において的確かつ安全に任務を遂行するのに役立つと思うかという問に対して、「十分に役立つ」は全体で16.3%、一般団員では11.4%、指揮者団員でも21.2%に止まっていた。経験年数や現場活動日数が多くなるにつれ「十分に役立つ」が高くなっていたものの、勤続30年以上や現場活動16日以上の経験豊富な者でも「十分に役立つ」は3割前後にとどまっており、教育訓練の実践的な有効性に対しては、否定的な意見の方が多いのが現状である(図5)。
     
    図4 消防団活動にやりがいを感じているか(団員回答)
     
     
    図5 現行の教育訓練は災害現場活動に役立つと思うか(団員回答)
     
     
     
    ≪あるべき教育訓練と現状とのかい離≫
     そこで、団員の教育訓練に対する認識を、本来の目的とすべきもの(あるべき姿)と現在の目的(現状)の比較から捉えたところ、「危険回避能力や災害対処能力」(本来57.1%、現在32.7%)、「実践的な応用動作」(本来35.5%、現状23.9%)などの実践的訓練が特に足りないと認識され、逆に、「規律を身につける」(本来21.2%、現状38.3%)、「消防操法の基本動作」(本来19.3%、現状41.3%)、「消防ポンプ操法大会で好成績」(本来1.1%、現状14.1%)などはあるべき姿を超えて多過ぎると認識されていることがわかった(図6)。
    また、自身の任務や役割を意識した実践的教育訓練を受けているかという問に対して、「受けている」と答えたものは26.6%に止まっており、団員の認識における教育訓練のあるべき姿と現状には大きなズレが生じている。
    実際、平成8年度・9年度の教育訓練の実施状況を見ると、最も多く行われた「消防ポンプ操法訓練」は「消防演習」の3倍以上の参加人数の規模で行われ、「消防ポンプ操法訓練」のうち約7割は競技会目的のものであった。実施内容におけるこのような偏りは、上記のような団員の認識を事実として裏付けるものである。
     
    図6 教育訓練の本来の目的と現在の目的(団員回答)
     
     
     
    ≪教育訓練と団員の負担とのジレンマ≫
    一方、教育訓練を計画する主体である消防団所管組織は、現行の教育訓練の状況をどの様に捉えているのであろうか。
    消防本部は、平常時の教育訓練においても所管組織に対して指導的役割を果たすべきものであるが、その消防本部から現在受けている支援は「訓練礼式、消防ポンプ操法指導」が88.1%と9割近くに達し、続く「教育訓練計画の策定に関する助言・指導」(55.9%)や「消防に関する高度な専門知識技術の習得」(35.0%)、「災害の具体的な態様を考慮した実践的訓練指導」(26.2%)などを大きく上回っていた(図7)。これに対し、今後消防本部から強化すべき支援としては、「災害の具体的な態様を考慮した実践的訓練指導」(50.0%)、「災害現場活動での団員の危険回避」(38.9%)、といった現場での即効性の高い指導への要求が上位となっていた(図8)。
     
    図7 現在消防本部から受けている支援(団担当職員回答)
     
     
     
     
    図8 今後強化すべき消防本部からの支援(団担当職員回答
     
     
     
    これは、教育訓練の計画に携わる所管組織の職員においても、現行の教育訓練の内容を必ずしも十分としているわけではなく、より有意義で効果的な教育訓練を模索していることを示しているといえよう。
     
    その一方、実際に教育訓練の見直しを行おうとしても、すでに「消防団の年間行事日程が混んでいる」(30.8%)状況もあり、「団員への負担が増える」(57.0%)のではという認識が示されている(図9)。大半が有職者である消防団員が教育訓練へ参加するということは必然的に自分の時間の犠牲を伴う以上、団員の負担増を懸念することはもっともなことであり、職員のジレンマが感じられる。
     
    図9 教育訓練見直しに際しての問題点(団担当職員回答)


     
    3 安全管理に対する意識
     
    ≪個人の意識と集団の雰囲気とのギャップ≫
    消防団活動における団員の安全意識は、「団員の安全を第一としつつ、消防団の任務を遂行すべきだ」が67.9%を占めて最も多く、次いで「公務災害は消防活動がどんなに危険であっても、あってはならない」が19.2%となっており、団員の安全への意識は高い。しかしながら、活動の場である消防団内において、団員の安全が他のことに比べて重く見られていると「感じられる」と答えたのは29.5%と3割弱に止まっており(図10)、個人の意識と集団の雰囲気にはギャップが生じている。
     
    図10 消防団内の安全重視傾向(団員回答)
     
     
     
    また、公務災害が発生する原因として、「どのような健康状態のときに止めるべきか、わかっていない」(39.2%)、「定期的に健康診断をしていないから」(32.1%)、などが挙げられていたように、団員自身の健康も活動の安全性にとって重要なポイントと捉えられていることがわかった(図11)。
     
    図11 心臓・脳血管疾患の公務災害の発生原因(団員回答)
     
     
     
    ≪高い安全教育・安全管理への要望≫
    充実すべき教育訓練への要望でも、「安全確保のための知識や技術の教育」(62.4%)やあるいは、「安全意識を高める教育」や「災害現場で実際に起きた、あらゆる事故事例の学習」などの安全教育方法の充実を望む声が多くなっており、健康管理を含め、団員の安全性への意識、安全教育への要望は高い(図12)。
     
    図12 公務災害防止のために充実すべき教育訓練(団員回答)
     
     
     
    消防団所管団体の職員においても、消防学校の研修内容や指導員教育の充実・強化すべき点として「安全管理」が最も多かったことや、公務災害防止のために充実すべき教育訓練には「安全確保のための知識や技術の習得」が64.0%と最も多く挙げられていたことを見ると、安全管理の必要性の認識は団員同様に高いものと思われる。
     
    ≪模索される打開策≫
    しかしながら、多くの公務災害が生じているポンプ操法訓練において、訓練後の整理運動がなされていない団体は61.0%にも達し、災害現場活動マニュアルを持つ団体は2.0%とごく少数に止まり、事故・ヒヤリハットの事例を団員全員に伝える場を設けているのはわずか5.9%であったという結果を見る限りでは、安全管理の重要性・必要性を認識してはいるものの、具体的な方策を立て、実行するまでに至っているものは少ないと言わざるを得ない。
    状況を打開するために、いざ教育訓練の見直しをしようとしても、複数の業務を掛け持つ職員にとって、「専門的な知識が足りない」「時間的余裕がない」といった問題が生じている(図9)。
    また、このような限界を補い得る立場にある消防本部から「団員に対する安全面の教育」を受けているのは2割台に止まっており(図7)、高い割合で示された連携の緊密さも安全管理の面で効果を上げているとは言い難い。消防団担当の職員においては、団員同様に安全管理の重要性を認識しながらも、打つ手に困っているのが現状のようである。
     
    4 まとめ
    以上のように、今回の調査から明らかになったことは、@現行教育訓練において偏りが生じていること、A実践的訓練が必要であるという認識を持つものが多いこと、B安全管理が重要であるという認識を持つものが多いこと、C教育訓練の現状が、そのあるべき姿と大きく離れているという認識を持つものが多いこと、Dこれらの認識が団員と職員とに共通のものであること、などである。また、これらの認識が、団員の教育訓練への参加意向、活動への意欲にも影響しているものと思われる。
     
     
     
     






     






    【調査報告・その2】






     






    ヒヤリング調査にみる
    消防団活動における安全管理の現状と問題
     
     
    ■ 調査方法 ■
     
    ・調査期間
    平成10年7月〜10月
    ・対象消防団所在地(12消防団)(図13)
      北海道森町        岩手県田老町      東京都八王子市
      新潟県南魚沼郡      山梨県勝沼町      長野県小谷村
      愛知県犬山市       兵庫県西宮市      兵庫県北淡町
      岡山県玉野市       高知県伊野町      鹿児島県出水市
    ・実施方法
     ヒヤリング
     
     

     
    図13 ヒヤリング対象消防団所在地
     
     
     
     
    1 消防団員のヒヤリハット経験と対応ノウハウ
     熟練団員又は事故・ヒヤリハット体験団員には、過去の経験等を通じて、様々なノウハウが存在する。今回のヒアリングで得られたノウハウと課題については@〜Cに示すとおりである。
     事故・ヒヤリハット経験後、消防団員個人の行動は、過去に経験したことのある危険な場面においては特に注意を払って活動するなど、「安全に行動する」方向へ変化する傾向が見られる。しかし、その一方でこれらの貴重なノウハウは、個人の記憶の中に留められている場合が少なくなく、組織的に伝承されるような体制までには至っていない。これらのノウハウを活用し、より効率的で実戦的な教育訓練を望む声も少なくないことから、その手法に関する検討が必要となっていくであろう。
     また、今回のヒアリングから得られた結果によると、熟練者といえども、ノウハウを有しておらず、災害現場での‘場当たり的’な行動があるということがわかった。これは特に、自然災害や大規模な林野火災など、低頻度で発生する災害の場合にあてはまる事実である。このように経験が少なく、ノウハウを蓄積できないような災害については、活動マニュアルなどを作成することにより、広くそのノウハウを共有していくことが大切であろう。
     
    @ 建物火災
    ・出動途中には、お互いに声をかけ合うなどして、何よりも安全運転を心がけている。
    ・身の安全を守るためには、第一に装備を身につけることが大切である。また、団幹部も若手団員にむけて日頃から装備の重要性について言い聞かせている。
    ・団員の安全を確保するために、「延焼している建物には進入しない」という意見が数多く聞かれた。しかし実際には、延焼中の建物内に人がいる場合には、建物進入して消火活動を実施すべきか否かで、判断が難しいようである。
    ・ヒアリングから得られた建物火災に関する課題としては、「火災現場における危険物把握」「伝令の重要性」「消火技術の専門知識の取得」などがある。
     
    A 林野火災
    ・林野火災現場では、危険個所の把握を含め、現場全体の状況を把握することが非常に難しいので、指揮系統、情報伝達網を確立し、単独行動を慎むことが非常に重要であるという意見が多かった。
    ・常に避難路を確保することが不可欠である。
    ・林野火災時の活動では、「消えたと思っていても消えていない」というくらいの気持ちで臨む必要がある。
    ・ヒアリングから得られた林野火災に関する課題としては、「大規模災害に対応できる指揮系統の確立」「大所高所からの状況判断」などがある。
    B 水防活動・土砂災害
    ・水防活動および土砂災害活動時では、安全を確保するためには単独行動は厳禁である。特に土砂災害(土石流を含む)の救出活動では、二次災害が起こる可能性が高いので注意が必要である。
    ・土砂災害にはその発生傾向に強い地域特性がみられる。危険個所や危険兆候の特定などでは、古くから地域に伝えられてきている知恵を活用することを重視している。
     
    C その他災害[地震災害/噴火災害/津波災害/捜索活動]
    〔地震災害〕
    ・大規模の地震災害時には、消防団の施設及び、団員自らも被災している場合が少なくない。そのような混乱した状況の中で、適切な指揮系統に基づいた活動を行うことが、団員の安全を確保するためには重要である。
    ・大規模災害時には、被害建物(及び被害者数)が膨大な数に及ぶことが予想される。より効率的な救出活動を展開するためには、各家庭の状況を熟知した地域の分団員に指揮の権限を与えるなどの対応も必要になるだろう。また、人手が足りない場合には、一般の住民の協力を仰ぐことが必要である。
     
    〔噴火災害〕
    ・実際に噴火災害時に活動した経験からのノウハウは収集できなかったが、事前計画(避難計画など)を詳細に検討しておく必要がある等の意見が得られた。
     
    〔津波災害〕
    ・近海で大規模な地震が発生した場合、津波は数分単位で来襲する。そのため、消防団内では、「まずは自分の命を守ることを第一に考え避難する」ことが基本となっている。
     
    〔捜索活動〕
    ・広域の山間部における捜索活動等においては、捜索地域の状況(地形など)を把握した上で、複数人数で活動することが大切である。また、長期戦を想定して防寒具や食料などの装備品を充実させておくことも重要である。
     
    2 指揮者の役割
     消防団の活動は原則として、常備の指揮下での活動ではなく、消防団独自の判断、意思決定によるものである。そのため消防団幹部には、状況判断や団員への指揮に関するノウハウの蓄積が要求され、実際に消防団幹部はこれらのノウハウを有している場合が少なくない。
     ヒアリングから得られた具体的な内容を次に示す。
    @現場に着いたらまずはじめに全体の状況を把握するように心がける
    A活動中も全体の状況に目を配り、一歩ひいて全体を見るように心がける
    B若手団員の焦る気持ちを抑える‘とにかく落ちつけ!’
    Cその時の団員の状況を把握し、適材適所に配置する
    D時には怒鳴りつけてでも団員の安全を確保する
    E常に「撤退」する時を見極める
    F指揮者不在の状況を排除する(代替指揮者を用意する)
     
     消防団幹部は、指揮者のノウハウを伝承していく必要があると考えている。しかしその一方で、これらのノウハウも明文化されていたり、また教育訓練の中で教えられているものではなく、団員が経験を通じて覚えていくものというのが現状である。
     また、大規模の火災など非常に混乱している状況では、指揮者のノウハウ(全体を統括するというノウハウ)は、有効に活かされていない場合もある。これらのノウハウの具体的な教育内容を検討し、ノウハウの定着化に努める必要があるだろう。また、大規模な災害などにおいては指揮者の判断基準となるような活動マニュアルが必要となってくるだろう。
     
    3 必要な教育訓練
     火災件数等の減少と常備消防の発展に伴って、消防団員の出動回数は全体的には減少傾向にある。そのため一部の地域を除いた消防団では、経験を積んだ団員が減少傾向にある。このため、少しでも実際の現場に近い訓練を実施し、ノウハウを積み重ねていく必要があるだろう。
     しかしその一方で、現在一般的に実施されている訓練は、規律訓練やポンプ操法などの形式化された訓練が主であり、実戦的な内容であるとは言い難い。
     より実戦的な訓練としては、「身を持って体験させて‘危険’を感覚で理解させる訓練」「実際の災害を想定した取り組み(出動訓練/中継訓練 等)」などが挙げられたが、このような取り組みについて更に推進していく必要があるだろう。また、実戦的な教育訓練の必要性とあわせて、熟練者が有しているノウハウについて、若手団員に伝承していく教育も必要となってくるだろう。
     消防団員は、実戦的な教育訓練が必要であると感じている。その一方で、そのような訓練を推進することが困難である理由としては、「行事の過密化」「生業との両立」が大きく挙げられる。また、操法大会に向けた訓練に関する日数的負担も阻害要因の一つとなっている。
     これらの阻害要因を克服すべく、具体的な対策をとっている消防団も少なくない。また、教育訓練のマンネリ化を防ぐためにも、教育訓練プログラムにメリハリをもたせることが大切である。特に中堅クラスの団員に対しては再教育を実施する必要があるだろう。
    4 安全行動を規定するもの
     消防団員は‘火を消す’という活動には熱心であるが、その一方で自己の安全に関する意識は低い。また、安全に関する特別な教育訓練も実施されていないというのが現状である。
     安全に行動するためには、安全に関する統一した意識を定着させることが重要である。そのためには、危ない状況を皆が同じレベルで危ないと思えるような教育が必要であり、特に指揮者にとっては‘危険’を判断する基準を示すことが必要であるとの意見が得られた。
     また‘何よりも安全が大切’という概念だけを強調しても、危険な場所で活動しなければならない消防団員にとっては、それ以上に住民の生命や財産を守ることが重要という意識が強く、実際には、安全行動は定着していない。安全な活動を定着させるためには、安全だけに特化した考え方ではなく、‘効率的に活動できて、かつ安全’という活動規範を示さなければならないだろう。
     安全に関する意識が醸成されていくためには、「現場の経験(特に事故・ヒヤリハット経験)」と「立場の自覚に基づく責任感」という二つの大きな要素が考えられる。特に「幹部団員である」「指揮者である」というように自分の立場を自覚することによって、‘安全に行動しなければならない’‘部下の安全に配慮しなければならない’という意識を持つようだ。
     しかしその一方で、それらの安全に関する意識が身につくか否かも、団員個人の資質や性格による部分が少なくない。
     
    5 さまざまな工夫/その他
     消防団員が積極的に活動に取り組むためには、家族の協力が不可欠である。そのため、「家族を含めた団員旅行」など、家族に対する様々な慰労の試みや具体的な取り組みを実施している消防団も少なくない。また、自治会や市町村の行事への参加によって、地域の住民に対して「消防団の存在をPRする活動」も、各消防団で実施されているようである。
     また、若手団員の減少により、消防団員の年齢層が高齢化し、消防団活動にも支障がでているという意見も得られた。ノウハウの伝承が困難な状況にあるという課題については前述のとおりであるが、ノウハウの伝承方法が整備されたとしても、ノウハウを受け継ぐ若手団員の存在がなければ、消防団活動の活性化は望めない。若手団員の確保についても急務の課題と言えるであろう。
     
     
     
     
    (編注)この要約版は、報告書の内容に基づいて編集し直したものである。