津波災害
3.津波の基礎用語

次に、津波に関する基礎的な言葉について学習しましょう。

「津波警報・注意報」です。
津波に関する情報については、2013年(平成25年)3月7日から津波警報が変わりました。
津波による災害発生のおそれがある場合に、地震が発生してから約3分を目標に大津波警報、津波警報及び津波注意報が発表されます。その後、「予想される津波の高さ」、「津波の到達予想時刻」等の情報が発表されます。

「大津波警報」は、予想される高さが高いところで3mを超える場合に発表されます。大津波警報は、警報のうち、危険度が非常に高いレベルである「特別警報」に位置づけられます。この場合、沿岸部や川沿いにいる人は、ただちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。 「津波警報」は、予想される高さが高いところで1mを超え、3m以下の場合です。この場合、沿岸部や川沿いにいる人は、ただちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。
「津波注意報」は、予想される高さが高いところで0.2m-1mの場合に出されます。この場合、海の中にいる人は、ただちに海から上がって海岸から離れてください。
また、予想される津波の高さは、1m、3m、5m、10m、10m以上の5段階で発表されます。マグニチュード8を超える巨大地震の場合、その海域における最大級の津波を想定して、大津波警報や津波警報を発表します。この場合、最初の津波警報では、予想される津波の高さを「巨大」、「高い」という表現を使って非常事態であることが伝えられます。

地震発生後、津波による災害が起こるおそれがない場合には、「津波予報」が発表されます。
津波が予想されない場合、高いところで0.2m未満の海面変動のため被害の心配がない場合、津波注意報解除後も海面変動が継続する場合にお知らせするものを指します。
津波警報解除後、津波予報となっても、海面変動が継続している場合があるので、海に入っての作業や釣り、海水浴などに際しては十分な留意が必要です。

なお、2013年(平成25年)8月30日から、従来の警報のうち、危険度が非常に高いレベルのものを「特別警報」とする運用が開始されました。津波については、大津波警報が、特別警報に位置づけられます。

「津波地震」です。
地震の揺れをあまり感じないにもかかわらず津波を引き起こす地震があり、これを「津波地震」と言います。海底の断層の動きがゆっくりと大きく動いたためと考えられ、「ぬるぬる地震」と呼ぶ人もいます。
代表的なのは、1896年(明治29年)に起きた三陸沖地震です。沿岸での震度は2又は3程度でしたが、大津波が起きて大きな被害が出ました。したがって、小さな揺れでも警戒が必要です。
また、1960年(昭和35年)のチリ地震では、津波が1万7000kmもの距離を、わずか22時間半で日本沿岸に達しました。2010年(平成22年)、2014年(平成26年)のチリ地震においても、同じ様に津波が日本沿岸に達しています。これらは「遠地津波」と呼ばれるもので、地震が日本から遠く離れた場所で起きた場合でも、津波の被害を受ける可能性があります。

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