風水害
2.大雨・台風の性質

大雨はどのようなときに降るのでしょうか。
一般に、激しい雨ほどその範囲が狭く、長続きしにくいものです。しかし、台風や梅雨前線などは、発達した雨雲を次々につくり、激しい雨を広い範囲に降り続かせます。


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10分間や1時間あたりの降水量が記録的な大雨を調べてみると、雷雨、前線、低気圧によるものが上位を占めています。

大気の状態が不安定な場合、積乱雲が発生、発達し、局地的に急に強い雨が降る「局地的大雨」や、激しい雨が数時間にわたって降り続く「集中豪雨」をもたらします。


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局地的大雨や集中豪雨は毎年のように発生しています。雨の源になる多量の水蒸気が持続的に運び込まれていると考えられますが、その正確なメカニズムについてはもう少し研究を待たなければなりません。


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http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/report/2000/20000908/20000908.html

ところで、一日の降雨量の記録では、台風によるものが上位を占めています。また、台風は大雨だけでなく、暴風ももたらします。そこで次に、この台風について見ていくことにしましょう。


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熱帯や亜熱帯の海洋上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びます。

北西太平洋で熱帯低気圧が発達し、最大風速が毎秒17.2m以上になると「台風」と呼びます。
台風は上空の風に流されて動き、また地球の自転の影響で北へ向かう性質を持っています。
そのため通常東風(貿易風)が吹いている低緯度では、台風は西へ移動しながら次第に北上し、上空で偏西風と呼ばれる強い西風が吹いている中・高緯度にくると台風は速い速度で北東へ進みます。
そして、ついには日本へ接近または上陸する、というわけです。

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