火災
4.住宅防火対策の推進

住宅における防火安全の向上を図るには、住宅用防災機器の取り付けや防炎品の使用が効果を発揮します。

火災の発生をより早く知るためには、住宅用火災警報機器の設置が効果的です。住宅用火災警報機器は、煙や熱を感知して警報音で知らせる設備で煙式と熱式があります。寝室や階段などには、煙式、キッチンやガレージには、熱式の設置が適しています。また、住宅用火災警報器は、電池交換が不要で天井コンセント脱着式のものもあります。その他、火災とガス漏れを検知する警報器もあります。ぜひとも設置したいものの一つです。

(平成16年の消防法改正により、戸建住宅や共同住宅(自動火災報知設備等が設置されているものを除く。)について、住宅用火災警報器等の設置が義務づけられました。(新築住宅は平成18年6月1日から、既存住宅は市町村条例で定める日から適用となります))【補足:既存住宅についても、各市町村の条例に基づき、平成23年6月1日までにすべての市町村で義務化されています】

次に、消火器を設置しましょう。誰にでも使いやすい住宅用消火器があります。この消火器はメンテナンスが不要で、5年から8年使えるすぐれものです。その他、エアゾール式簡易消火具も簡単に消火できる器具です。消火器には、性能を表す適応表示マークがついています。消火器のタイプを選定して、備えておきましょう。その際、消火器の使用期限も注意してください。

熱又は煙を感知し、自動で火災を消火する住宅用の自動消火設備があります。水道管に直結させて水で消火する住宅用スプリンクラー設備や消火薬剤を放出して消火する住宅用自動消火装置があります。

直接火に触れても容易に燃え上がらず、着火しても燃え広がりにくい防炎品を使用しましょう。見た目や手ざわりは普通のものと変わりなく、肌に触れたり、幼児がなめたりしたときの安全もチェックされています。防炎品には、カーテン、衣類、寝具などがあります。

これまで説明しました警報機器、消火器具、防炎品等には住宅防火安心マークがついています。住宅防火安心マークは、火災時の早期発見や消火・拡大防止など住宅防火対策等に効果的な機能を持った機器や製品につけられているマークです。住宅防火安心マークの対象品は、次の品目があります。

さきほど紹介しました住宅用火災警報器にも住宅防火安心マークがついています。

住宅用消火器はカラフルで、てんぷら油火災やストーブ火災などに適用し、初期消火にもっとも威力を発揮します。

エアゾール式簡易消火具は、操作が簡単なスプレー式です。

住宅用自動消火装置は、火災が発生したことを感じると、ノズルから自動的に消火用の薬剤を出して火災を消火します。住宅用スプリンクラー設備は、火災が発生したことを感じると、ノズルから自動的に水道水を出して消火します。

てんぷら油消火用簡易装置は、台所での油火災を自動感知すると、消火薬剤を放出して消火し、同時に警報を発信して火災を知らせます。 「火災発見」・「消火」・「警報」の1台3役を果たすものもあります。

シーツ、枕カバーなどの防炎寝具類は、 炎に触れても燃え広がらず、自己消火性があります。

エプロンなどの防炎衣服類は、炎に対して、強い抵抗力を持っているため、炎と接した部分は焦げますが、着火しにくく、燃え上がることはありません。

カーテンなどの防炎カーテン・布製ブラインドは、炎を遮断したり、火災の広がりを防ぎます。

カーペットなどの防炎じゅうたんなどは、着火しにくく、火災の広がりを防ぐために大きな効果を発揮します。

以上の住宅防火安心マークのついた器具のほか、地震や誤って倒してしまったときに、自動的に消火する「対震自動消火装置付き」器具や機器内部の温度が規定以上になったとき、自動的に消火する「過熱防止装置」などが装備されたガスストーブなどの安全暖房器具があります。

また、使用中に火が消えた場合、ガスの供給を自動的に止める「立ち消え安全装置」や「てんぷら油過熱防止装置」などが付いたガスこんろなどの安全調理器具があります。「安全装置」や「安全機能」を装備した器具を使用しましょう。

参照URL: http://www.fdma.go.jp/html/life/yobou_contents/materials/index.html

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