津波から身を守る-温故知新-
13.経験を生かした素早い行動

 あるお年寄り(76)は、日頃から非常の用意に松を準備していました。揺れが収まった後、用意していた松に火をつけ、「自分は足が弱い、皆も用意しておけ」と命じて一足先に山に駆け上がったそうです。家族も続いて避難し、一家は皆無事でした。
 このお年寄りは明治29年には全家族を失い、自らも数度波に呑まれて一命をとりとめた辛い経験の所有者でした。経験を活かす場合には、「最悪の事態を想定して行動する」ことが鉄則だということがわかります。

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