津波から身を守る-温故知新-
6.目印としてのかがり火

 岩手県釜石町(現釜石市)にあった鈴子製鉄所の所長は、津波が来る前、大きな音に気づきました。その後、誰かが泣きわめいているのを聞き、走って堤防の上に行くと、電信柱につかまって助けを求めている人々が大勢いました。もはや猶予ならずとこの所長は、職員達に火をたかせて、かがり火としました。これを目印として安全な場所にたどり着き、助かった人は80人から90人はいたといいます。「稲むらの火」の話(師範室:濱口梧陵参照)を思い起こさせる情景です。

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