最近の災害事例
2.1999年 台風第18号による高潮災害

 1999年(平成11年)9月24日、熊本県北部に上陸した台風第18号は、各地に暴風雨・高潮による被害をもたらしました。

 特に南西諸島や九州・中国地方では、台風の接近、通過時に南寄りの風が強く吹き込み、各地で風速30m/s以上の暴風を観測しました。熊本県の牛深(ウシブカ)市では最大瞬間風速66.2m/sを記録しましたが、これは牛深測候所の観測開始(昭和24年)以来、最高の数値でした。

 また、台風の直撃を受けた熊本県や山口県では、台風の通過が満潮時刻に近く、中秋の大潮に当たるなどの悪条件も重なって記録的な高潮となりました。


 全国の被害は、死者30人、負傷者882人のほか、家屋の全半壊2,480棟、一部損壊19,785棟、床上床下浸水14,002棟、道路損壊46カ所、橋梁流失1カ所、山・崖崩れ262カ所などにのぼりました。

 特に、熊本県不知火(シラヌイ)町では早朝に押し寄せた高潮で、死者12人を出すなど甚大な被害を受けました。

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