最近の災害事例
11.2011年 東日本大震災(1) 概要

 2011年(平成23年)3月11日14時46分、宮城県牡鹿半島の東南東約130km付近(三陸沖)の深さ約24kmを震源とするマグニチュード9.0の大地震が発生しました。大正12年(1923年)の関東大震災のマグニチュード7.9や昭和三陸地震(昭和8年(1933年))のマグニチュード8.1を大幅に上回るものであり、日本観測史上最大の大地震でした。震源域も岩手県沖から茨城県沖にかけての幅約200km、長さ約500kmの広範囲にわたりました。

 宮城県栗原市では震度7を記録したほか、各地で震度6強を記録しました。また、この地震の影響による津波も発生しました。津波は地震発生から1時間足らずで太平洋岸の各地に到来し、その大きさは、福島県相馬市で最大波9.3m以上、岩手県石巻市鮎川で最大波8.6m以上、同県宮古で8.5m以上、同県大船渡で8.0m以上を記録しました。


 この地震に関連する人的被害は、死者19,575人、行方不明者2,577人、負傷者6,230人にのぼり、阪神・淡路大震災を大きく上回るものでした。また、住家被害も、全壊121,776棟、半壊280,326棟、一部破損744,269棟、床上浸水3,352棟、床下浸水10,230棟、公共建物などの非住家の被害も106,587棟にのぼりました。(平成29年9月時点)

 火災も全国で330件発生しました。特に千葉県市原市で発生した石油コンビナート一帯の火災は、地震発生当日から、完全鎮火までに10日以上かかる大火災となりました。

 また、その後の余震も数多く発生しており、2012年(平成24年)9月までに最大震度6強が2回、最大震度6弱が2回、最大震度5強が12回、最大震度5弱が37回、最大震度4が199回発生したほか、同年12月7日には三陸沖を震源とするマグニチュード7.4、最大震度5弱の余震が発生しました。

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