わが家の耐震性チェック
2.わが家の耐震性を知る

耐震性を知るには、住まいそのものを知っておく必要があります。まず、構造ですが、戸建ての木造住宅やマンションなどの鉄筋コンクリート造や鉄骨造などがあります。
鉄筋コンクリート造とは、コンクリートを鉄筋で補強したもので、RC造りとも呼ぱれ、主に柱と梁で構造体としているラーメン構造と壁を構造の主体としている壁式構造があります。これらは図のように、鉄筋の入ったコンクリートの柱、はり、耐震壁などでできています。

戸建住宅にも様々な建築方法があります。たとえば、木造在来工法、2×4工法、木質パネル工法、プレハブ工法などです。


木造在来工法は、柱と、はりと、すじかいが主要な構造部材で、地震の横揺れに対し、すじかいで耐える構造です。

2×4は2インチ×4インチの木材で枠組をつくり、その上に十分な強度の合板を釘で打ちつけて床や壁ができます。これらの工法は設計図書などを見て確認してください。

さて次にいつ建てられたのかが問題です。実は昭和56年が分水嶺といわれています。なぜならこの年に建築の耐震基準が新しくなり、それまでの基準と比較して地震に対して強くなったのです。実際、阪神・淡路大震災でも昭和55年以前の建物に被害が集中しています。

ただし、新しい耐震基準になってからの建築物も、油断はできません。地震の力は建物の一番弱い部分に作用します。1階が駐車場などになっていて、壁がなく柱だけのようなピロティ形式や、複雑な形をしている場合は、専門家に耐震診断を依頼した方が安心です。信頼のできる専門家に心あたりがない場合は、地元の地方自治体や各都道府県の建築士事務所協会などへ問い合わせてみましょう。

最近では、耐震診断や耐震改修への助成制度がある地方自治体も少なくありません。確認の上、大いに利用したいものです。

なお、耐震診断は建物全体を見て診断を行いますが、大規模なマンションであればそれだけ費用もかかります。このような場合は、管理組合の決議が必要です。

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