損害保険
3-8.損害保険の種類 火災保険 -火災保険加入の際の注意点(2)-

では、契約金額はどのようにして設定すればよいのでしょうか?

火災保険の契約金額は、「再調達価額」をもとに設定する方法と「時価」をもとに設定する方法があります。
「再調達価額」とは、いわゆる「新築価額」、「新品価額」のことであり、「再調達価額」をもとに契約金額を設定しておくと、保険金だけで同等の建物を建築したり、同等の家財を購入したりすることが出来ます。
再調達価額で契約金額を設定するには、保険料を追加して特約(「価額協定保険特約」など)をつける必要があります。最近では、特約をつけなくても、あらかじめこの方式が組み込まれている商品もでていますので、詳しくは、保険会社または代理店にお問合せください。

「時価」とは「再調達価額」から使用による消耗分を差し引いた金額のことであり、その時点の価値のことを言います。
以下では、基本的な考え方である「時価」ベースに基づき説明します。
住宅などを対象としている火災保険では、契約時の契約金額が時価の一定割合以上であれば、契約金額を限度として実際の損害額が保険金として支払われますが、時価の一定割合を下回った契約では、損害額の全額は補償されません。

「時価」をもとに契約金額を設定する場合には、「契約金額を時価いっぱい」に設定しましょう。新たに火災保険に契約する場合や契約を更新する場合には、保険会社または代理店に相談のうえ、正しく契約金額を設定することが大切です。時価を下回る契約金額で設定した場合、損害額どおり保険金が支払われない場合があります。

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