救命処置
11.感染防止

 応急手当を行うことによって、救助者が肝炎等に感染する危険性はきわめて低いと考えられておりますが、ゼロではありません。
 感染の多くは血液を介するため、傷病者が出血している場合には、その血液に触れないようにすることが大切です。
 特に応急手当として止血を行う場合にはゴム製またはビニール製の手袋、あるいはその代用としてビニール袋などを使用して、傷病者の血液が直接自分の皮膚につかないように気をつけてください。
 また、心肺蘇生法で口対口人工呼吸をする場合においても、傷病者に出血がみられたり、救助者の手や口などに傷口がある場合には、血液に触れないことが大切です。

 このため、口対口人工呼吸をする場合には、簡易型の感染防護具などを利用して、口と口とが直接接触しないようにすることを勧めます。
 もし、傷病者に出血がある場合やそうした感染防護具を持っていないなどにより、口対口人工呼吸がためらわれた場合には「人工呼吸を省略する」という判断をし、胸骨圧迫のみを行ってください。

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