救助
1.はじめに

阪神・淡路大震災では、多くの住民の皆さんが救出、救援活動に参加して貴重な人命を救助しました。
しかし、大都市で発生した直下型巨大地震は、全てがはじめての経験ばかりでしたので、救出、救援活動をはじめ、震災直後の救出、救助活動は、手さぐりで行っていくしかありませんでした。そうした中で、アイデアや要領、一定のルールなどが生まれました。その経験や教訓をもとに救助に関する基礎知識と必要性を学びましょう。


「阪神・淡路大震災時、近所の人々が家屋の倒壊や家具類の転倒によって下敷きになりました。私は、ケガをしていない人々と協力して、下敷きになった人々を助け出しました。その時に使った救出用資器材として、自動車のジャッキが大変役立ちました。重い柱などを持ち上げることができましたので、空間を作って、挟まれている人を出すことができました。あと、ペンチを使用して、針金などが切断できました。自動車に積んでいるジャッキとペンチだけでも結構役立ちました。」 (灘区  35歳  男性)

「私が住んでいたあたりは、ほとんどの家が倒壊してしまいました。あの時、車用のジャッキがあることに気付いていれば、柱にはさまれた人達をもっと早い時期に救出できたのではないかと思います。」(西区女性)

それでは、「救助」に関する正しい知識を学んでいきましょう。

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