電気安全
3.停電に備える

停電になったときは分電盤をチェックします。

「分電盤」とは電気を行先や用途ごとに分けるための設備で、各種の安全装置を納めています。まずはその構造からご説明しましょう。
尚、ここでは東京電力(株)管内を例にとってご説明します。

家の中に入ってきた電気は分電盤にある大元のブレーカーである「アンペアブレーカー」(電流制限器)を通ります。
「アンペアブレーカー」は、表示されているアンペア以上に電気を使用すると、自動的に電気を止める電力会社との契約用ブレーカーです。


「配線用遮断器」は、照明回路やコンセント回路など、場所や用途ごとに取り付けられています。
1つの配線用遮断器の容量は通常20アンペアで、この容量を超えると電気を止める安全装置です。

先ほども出てきた「漏電遮断器」です。漏電を感知すると自動的に電気を止めます。ついていないご家庭は取り付けをおすすめします。

停電したときはどこが停電しているかを確認しましょう。

家の中の一部が停電したときは、「配線用遮断器」が切れています。ショートや使いすぎで1つの配線用遮断器に、容量を超過した電流が流れたようです。

「切」になっている回路で使用中の器具をコンセントからはずし、そのあと「入」にします。

配線用遮断器に回路の行き先を表示しておけば、停電時などの確認に便利です。

家の中全部が停電したときは、「アンペアブレーカー」「漏電遮断器」「配線用遮断器」がそれぞれ「切」になっていないか確かめます。

アンペアブレーカーが切れているときは契約アンペアを超えて電気を使いすぎたようです。使用している電気製品を減らし、アンペアブレーカーのつまみを「入」にしてください。 ひんぱんに切れる場合は契約アンペアを見直す必要があります。

漏電遮断器のつまみが切れているのを確認したら、まず、次の手順で復旧してみます。

1.アンペアブレーカーのつまみが「入」になっていることを確認します

2.配線用遮断器のつまみを全部「切」にします

3.漏電遮断器のつまみを「入」にします

4.配線用遮断器のつまみをひとつずつ「入」にします

5.もし配線用遮断器を入れたときに再び漏電遮断器が切れたらその回路に漏電があります

6.漏電している回路の配線用遮断器を「切」にし、再び漏電遮断器のつまみを入れます

7.漏電している回路以外の配線用遮断器を入れます

なお、漏電遮断器は、漏電以外に雷や異常電波などが原因で作動することもまれにあります。

漏電遮断器には、テストボタンが必ずついています。定期的にこのテストボタンを押して、正常に動作するか確認しましょう。テストボタンを押すと停電になるので使用中の電気器具など停電させても大丈夫か配慮して実施しましょう。

漏電している回路は電気工事店に早めに点検を依頼してください。

自分で復旧処理が不安なときは、お近くの電力会社へ相談しましょう。

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