南海トラフ巨大地震·首都直下地震対策
1.南海トラフ巨大地震とは?

 南海トラフとは、日本列島の南方100~150kmの海底を、東海地方から紀伊半島、四国、九州近辺に至るまでの約700kmに渡って走っている水深4,000m級の深い溝のことをいいます。フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈みこんでいる地域であり、ここを震源域として大地震がくり返し発生しています。
 南海トラフ沿いで発生する大規模な地震は、これまで東海地震と東南海・南海地震とに区別され、別個の対策がなされていました。しかし、平成23年3月に発生した東日本大震災とその津波は、従来の想定をはるかに超えて大きく、かつ広域に被害をもたらしました。そのため、東海地震や東南海・南海地震についても、従来の対策の再検討が急務となりました。

そこで、南海トラフ沿いで発生する大規模地震についても、最新の科学的知見を踏まえて、南海トラフ沿いで東海地震、東南海地震及び南海地震が同時に発生するなど、あらゆる可能性を考慮した場合に最大クラスの地震・津波がどの程度かを再検討することが急務となりました。

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