雪害対策(監修:沼野夏生 東北工業大学教授)
12.雪害対策その1「交通情報システム」

 道路交通の分野では、早くから雪対策情報システムの実用化が試みられてきました。
 はじめは地域間幹線道路の峠道などで、雪による交通障害を工業用テレビや雪の観測機器を用いてリアルタイムに把握し、除雪作業や交通規制に生かすシステムが主体でした。
 インターネットやカーナビなど道路利用者側が持つ情報端末の進歩を背景に、利用者への高度な道路情報の提供をおこなう情報システムへ、さらには道路交通以外の内容を含むシステムの試みへと展開してきました。
 たとえば札幌市では、市民と行政の情報共有体制の構築を目標に掲げ、多様な手段を用いて雪対策情報の共有化を図り、市民や企業との連携を強化しようとしています。

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