限られた地域で毎年のように発生し、その地域のなかではどこでも災害が起こりうるという、広域性を内に含んだ地域性も、雪害の大きな特徴のひとつです。
豪雪地帯に指定された市町村がほぼこれにあたり、国土の約半分を占めます。
国の人口の8割以上が住む雪の少ない地域の人々には雪害というものが実感されにくいのも、発生地域が固定していることによる宿命といえるでしょう。
他方、毎年長期にわたり広い範囲で災害が起きるという常襲性は、その地域に災害に対処するための知恵を育て、被害をやわらげるシステムの形成につながると同時に、地域社会に停滞をもたらす要因にもなります。重い除雪費の負担などもその例です。
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