雪害対策(監修:沼野夏生 東北工業大学教授)
14.雪害対策その3「高齢化と互助システム」

 高齢化が進む雪国では、自力では雪の中で安全に住み続けていく力を失いつつある雪処理弱者が多くなっています。行政による公的支援には限りがあり、地域社会による支え合いが不可欠といえます。
 近年では各地にボランティアによる雪処理支援組織がつくられ、岩手県内のスノーバスターズのようにネットワーク化される例もあります。
 また活動内容も雪処理からしだいに冬期生活の支援全般におよび、地域外の参加者との交流が発展するなど、広がりをみせています。地域通貨を取り入れて支え合いを形にしようとする例もみられます。雪害にうちかって雪国に住み続けていくには、このような地域社会に根ざした互助システムが必要になっています。

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