ここまで見てきたように、雪害には日常的な社会生活の阻害がその大きな部分を占めるという特徴があります。日常的な阻害現象のクライマックスといえる豪雪災害では、時間的特性としての長期性、空間的特性としての広域分散性がとりわけ強く現れます。
これらが常襲性という特性の土台となり、そこから雪害にみられる強い社会性が生じることになります。
一方、長期性に対しては季節性、分散性に対しては地域性という特性が表裏一体となっており、これが雪害対策の徹底を困難にしているともいえます。
雪国に住む人にも雪害を忘れることのできる季節があり、また雪のない地域に住む人には雪害対策の大切さは理解されにくいからです。
続きを読む