原子力災害対策
8.防護対策「緊急被ばく医療」

原子力災害における医療対応には、通常の救急医療、災害医療に加えて被ばく医療の考え方が必要となります。すなわち、被ばく線量、被ばくの影響が及ぶ範囲、汚染の可能性等を考慮し、被災者等に施す医療のコントロールを行い、緊急事態に適切な医療行為を迅速、的確に行うことが必要です。そのためには、各地域の状況を勘案して、各医療機関等が各々の役割を担うことが必要であり、平時から救急・災害医療機関が被ばく医療に対応できる体制と指揮系統を整備・確認しておくことが重要です。

また、被ばく医療の特殊性の一つとして、緊急被ばく医療の実施には、基本的な放射線医学に関する知識と技術が必要であり、そのための教育・研修・訓練等を実施することが必要です。


現在、このような役割を担う医療機関等を組み込んだ被ばく医療体制の整備が進められているところです。

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