コンビナート災害対策(監修:大谷英雄 横浜国立大学大学院教授)
2-9.事故防止対策の現状 リスクアセスメントによる安全管理 災害危険性評価

 日本ではリスクの議論がまだ行われていないため、この図のような災害危険性の評価が一般的です。横にある災害の発生頻度、縦にその災害の影響度をランク分けして示したもので、対策の優先度が示されています。これにランク分けの数値を入れるとリスクを表すことになり、リスクの大きなものを優先して対策しなさいということを言っていますが、ランク分けの数値、つまりリスクの受容レベルについての定量的な議論が行われていないため、定性的な評価に留まっています。
 このようなものを示されても実際に使う上では定量的な数値が入っていないと使いようがないため、リスクの議論を早急に進める必要があります。

続きを読む