近年の主要災害の教訓
5.水害の教訓(1)

 水害時には早め早めに避難準備情報や避難勧告・指示を出すということも、大切な教訓のひとつです。
 2000年(平成12年)9月、東海豪雨に襲われた名古屋市では、早い時間から体制を整えてはいたものの、なかなか避難勧告を出すことができませんでした。夜9時を過ぎて、ようやく避難勧告を出したころには、すでに道路が冠水している地区もありました。また、広報車の声が雨音でかき消されるなど、避難勧告を確実に住民に伝えることもできませんでした。
 冠水した道路を避難することはたいへん危険です。早めの発令ができるように、予想雨量や河川水位などを目安にした判断基準を作っておく必要があります。

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