近年の主要災害の教訓
3.地震災害の教訓(2)

 地震対策の新たな課題として取り上げられているのが、中山間地集落などの孤立対策です。
 2004年(平成16年)10月23日に発生した新潟県中越地震では、崖崩れなどによって多くの道路が寸断されました。そのため、山古志村(現長岡市)をはじめ、小千谷市や十日町市などで孤立した集落の数は60を超えました。
 地震発生直後は通信手段もマヒしました。孤立した集落の人たちの中には、市町村などと連絡をとることもできず、校庭にSOSと書いて、救援を求めた人たちもいました。
 市町村としては、中山間地や沿岸部の孤立対策のため、まず、孤立の危険のある集落を把握することが必要です。その上で、食料などを分散して備蓄したり、通信手段を確保するなどの対策を講じることが求められています。(中山間地等の集落散在地域における地震防災対策に関する検討会,2005)

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