近年の主要災害の教訓
10.火山災害の教訓

 災害の専門家と市町村などとが連携することで、災害時の状況の変化などにも適切に対応していくことができます。
 2000年(平成12年)3月に起こった有珠山噴火災害では、火山周辺の虻田町、壮瞥町、伊達市で、噴火の始まる前に住民避難が行われました。この避難が非常にスムーズに行われた背景には、火山の専門家からきめ細かなアドバイスがあったとされます。このアドバイスにより、まず自主避難を呼びかけ、火山活動が活発さを増すに連れて、避難勧告や避難指示へと切り替えたことで、混乱なく避難できたと言われています。また、あらかじめ専門家とともに作成していたハザードマップも、この避難に重要な役割を果たしました。
 このように災害時のきめ細かな対応を行っていくためには、災害の専門家との日頃からの密接な連携が欠かせません。

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