防災事務従事者の安全確保
6.防災事務従事者安全確保のマニュアルの事例

 防災事務従事者安全確保のマニュアルの事例として、兵庫県洲本市の津波災害対応マニュアルを紹介します。

 洲本市では、津波が発生した際の防潮施設等の閉鎖にかかる時間を、第1波津波到達時間の30分前に完了することを目安としています。たとえば、市内の由良地区では、水位が50cm上昇したときの第1波津波の到達時間を約40分と想定しています。したがって、地震が発生した場合、発生から約10分で閉鎖を完了させる必要があることがわかります。その他の地区についても同様の基準を設けています。

 また、閉鎖対応に要する時間がやむを得ずそれを超える場合の対応方法も定められています。この場合は、まず3階建て以上の建物等、安全な場所を確認した上で、水面の上昇を絶えず監視しつつ、異常があれば直ちに退避できる態勢で当たるものとしています。

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