的確に避難を進めるための取組
8.車による避難

 車による避難には危険性が伴います。東日本大震災では、がれきにまじって、至るところに車が散在していました。そして、がれきの下にあった車から多くの遺体が発見されました。これは、車で避難する途中で津波にのみ込まれてしまったことなどを示しています。

 避難は「徒歩」が原則です。しかし、車での避難のあり方についても、検証・検討が必要です。その際、車を使ってもいい人と使ってはいけない人、使ってもいい地域と使ってはいけない地域などのすみ分けの検討や車での避難には限界量があることを認識して、限界量以下に抑制するよう地域での合意形成を図ることも必要です。


 また、車を運転中の人への周知をどのように行うかも問題となります。ラジオを聴いていない、エンジン音で防災行政無線が聞こえない、運転中はエリアメールの内容を確認できないなど、車特有の問題があるからです。

 そこで、在宅、外出、運転中など、いかなる場所、どのような活動状況であっても、災害や避難に関する情報を入手できるようにすることが必要です。

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