的確に避難を進めるための取組
9.避難訓練の実施

 津波避難訓練については、住民も参加した実働訓練の積み上げが大切です。とりわけ高齢者や障がい者なども含め、実際にどれくらいの時間で避難できるかということを積み重ねながら津波避難計画を策定し、物理的に避難不可能であれば、津波からの避難可能な建物を整備するなど、具体的な検討が重要です。

 また、津波が夜間に到達した場合には、より甚大な被害をもたらすことが想定されるため、夜間の避難訓練の実施も必要です。


 東日本大震災後、各地で津波避難訓練が実施されているものの、避難訓練のシナリオに沿って単に参加者が避難するだけのものが多いと思われます。そのため、避難に要する時間を計測のうえ、津波到達予想時間内に避難場所に避難できなかった参加者に対し、逃げ遅れて津波に巻き込まれたことを明示するなど、危機感を持った訓練内容にする工夫が必要です。

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